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不特定多数に提供する目的ではない――Adobeが“CS2無償化”騒動にコメント
ライセンス所有者以外が使うと違反
(2013/1/8 15:24)
アドビシステムズ株式会社は、同社ソフトウェア製品の旧バージョンである「Creative Suite 2(CS2)」シリーズおよび「Acrobat 7」シリーズのインストーラーファイルをシリアル番号とともに公開している件について、8日付で以下のような公式コメントを発表した。
「今回の措置は、あくまでもCS2およびAcrobat 7の正規ライセンスを所有するお客様向けの顧客支援のための措置であり、不特定多数の皆様に向けて無償でライセンスを提供しているという事ではございません。正規ライセンスを所有されていない方の利用につきましては、ライセンス違反となり得るため、ご利用の際にはくれぐれもご注意いただけますようお願い申し上げます。」
アドビは2012年12月13日、CS2およびAcrobat 7のアクティベーションサーバーを技術的な理由で停止していた。これらの製品は7年以上前にリリースされたもので、現在の主要OSでは動作しないものの、CS2およびAcrobat 7の既存の正規ライセンス所有者が旧OSで継続して利用できるよう、アクティベーションサーバーを介さないかたちで直接提供するものだと、アドビでは説明している。
公開されているのは、「Photoshop CS2」「Illustrator CS2」「InDesign CS2」「Acrobat Pro 7.0」をはじめとした本来は高価なアドビのソフトウェア製品だ。旧バージョンではあるが、それらをダウンロードできてしまうページをアドビが開設したということで、これらの製品があたかも無償で使えるようになったかのように伝える記事なども現れ、誤解が広がっていた。