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エンジニア“職場いじめ”の実態~「リクナビNEXT Tech総研」がレポート
(2013/1/31 06:00)
株式会社リクルートキャリアが運営するサイト「リクナビNEXT Tech総研」(以下Tech総研)では、エンジニアの職場いじめの実態調査を行い、レポートした。
Tech総研では、本調査の前に予備調査を実施。調査会社から「社内でいじめを受けたことがあるか」と幅広くエンジニアに問いかけたところ、「ある」と回答したのはは3163人中861人で、約2割に上った。
Tech総研では、「ある」と答えた回答者から300人を絞り込み、いじめの内容についてアンケート調査を行った。アンケート調査対象のエンジニアの年齢は20~39歳。職種はソフト系とハード系の各150人、回答者の男女比は男性89%、女性11%。
いじめられている人は、「役職なしの平社員」が88%で約9割を占める。いじめをしている側は、「同じ部署の上司」が圧倒的に多く、「経営層」などまで含めると、300人中の271人が「いじめの相手は上司」と回答(複数回答可)。いわゆる「パワハラ」です。
いじめの内容は自由回答としたが、Tech総研が内容を吟味し、12の項目に分けたところ、最も多かった1位が「言葉の暴力」で、以下に「無視」「陰口」「仕事を与えない・教えない」「仕事を増やす・理不尽な仕事」と続いた。
その「壮絶」な実態については、ぜひ記事をご覧ください。
Tech総研では、アンケートで集まった具体的な例を多数上げている。
・「毎日5時間以上立たされたまま怒鳴られ続けた」(ミドルウェア開発:39歳:男性)
・「取引先のお客さんやほかのメンバーに嘘の情報を流して、僕との信頼関係を壊し、孤立させられたことがあります」(制御系SE:31歳:男性)
・「プログラムのリリース日を私だけ教えてもらえない。上司から部下への一切のメールを私だけ送ってもらえない。会議やプロジェクトなどの作業スケジュールを一切教えてもらえない」(制御系SE:30歳:女性)
・「ひとりで処理しきれない仕事配分を強制的に請け負わされる。月120時間以上の残業が当たり前」(制御系SE:34歳:男性)
・「罵倒され、頭を踏みつけられた」(制御系SE:36歳:男性)
上記はTech総研のレポートのごく一部にしか過ぎないが、実際にあったことなのか疑いたくなるような例がいくつもレポートされている。
Tech総研では、いじめの「対応策」も自由回答で尋ね、12の項目に分けたところ、最も多かったのが「我慢した(何もしない)」で、以後「病気になった」、「上司に相談(他部署・上司の上司など含む)」、「退職・転職」と続く。Tech総研では、こちらについても具体的な例を集めて掲載している。
なおTech総研では、このレポートの続編として2月8日に「これは壮絶!エンジニアの“職場いじめ”【支援編】」の公開を予定。「自分がいじめの対象になった理由」「職場でいじめをする人の割合」「いじめを受けているエンジニアにアドバイス」などの回答をまとめるという。