ニュース

米Google、eコマース支援企業の米Channel Intelligenceを買収

「Google Shopping」強化に利用?

 米Googleと米ICG Groupは6日、ICG傘下の米Channel IntelligenceをGoogleが1億2500万ドルの現金で買収する契約を締結したことを明らかにした。買収手続きは2013年第1四半期中に終了する予定だ。

 Channel Intelligenceは、Googleのショッピング検索購入サービス「Google Shopping」のローンチパートナーでもあることから、この買収がGoogle Shoppingの将来と大きな関係があると考えられる。

 Channel Intelligenceは、インターネット小売業者のプロダクトリスティング広告と広告リターン最適化を支援する技術開発とサービスで知られる。ネット小売業者は同社サービスにより、ネット上で売上高を最適化でき、収益性を向上させられる。

 ユーザー側では、Channel Intelligenceの「Where-to-Buy」ボタンにより、検索で表示された商品を好きな店で購入するためのボタン表示を目にしている。

 同社は米国インターネット取引の約15%を追跡しているとされ、関係する商品の種類はコンピューター、ホームセンター、家電製品、おもちゃなどさまざまな消費財に及び、これらの年間売上高は20億ドルにも達する。同社顧客にはTarget、Philips、HP、Neiman Marcus、Best Buy、Kimberly-Clarkなどの企業が名前を連ねている。

 現時点でGoogle Shoppingは大きな成功を収めているとは言えない。消費者が真っ先にAmazonやeBayといった巨大ショッピングサイトを直接訪問し、そこで検索・購入すると考えられているからだ。

 Google検索で最適な商品のリストが表示され、そこで商品購入が容易になれば、Google ShoppingはAmazonなどと並ぶ商品購入方法に成長するかもしれない。これはGoogleだけでなく、その他大多数のネット小売業者にとっても大きな利益になる。なお、Googleは、今回の買収と現Google Shoppingとの関連について明確にコメントしていない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)