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フリービット、スマホ無料通話を短期間で構築できる「CloudVoIP」OEM提供開始

 フリービット株式会社は8日、SDN関連技術「Emotion Link」を使い、スマートフォン間の無料通話サービスを構築できる「スマホ向けクラウド型次世代VoIPシステム『CloudVoIP』」を開発し、サービス提供事業者や通信事業者などへのOEM提供を開始すると発表した。

 CloudVoIPは、「LINE」のようなスマートフォン間の無料通話サービスを構築できるシステム。同一アプリ間での通話料金を無料で提供することができ、050番号から一般電話への発着信も可能で、IP電話と同様に通話料金を安く抑えることができる。また、「バッテリー消費ゼロモード」を用意し、アプリを常時起動させなくともサーバーからのプッシュ通知により着信させることを可能にしているため、バッテリーの消費を抑え、長時間の待受を実現するとしている。

 同システムの採用第1弾としては、子会社の株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)が「ServersMan 050」として、3月中に「ServersMan SIM」のユーザー向けに提供する予定。

 フリービットの特許技術「Emotion Link Active node」を使用して、アプリとサーバー間にVPNを構築するため、あらゆるネットワーク環境(3GやWi-Fi)においても盗聴などをされにくいセキュリティの高い通話を行うことが可能。また、通信のトラフィック制御を行い、音声通信の品質を維持する「マルチレイヤクオリティコントロール」を搭載する。

 OEM提供においては、準備・運用・管理までをフリービットに任せることで1カ月で独自VoIPサービスの開始が可能な「クラウド型」と、要望に合わせたシステム構成に対応するカスタマイズ性の高いセンターシステムの提供方法「SI型」の選択が可能。また、「ServersMan 050」のようにユーザーインターフェイスまで含む「準完成品」としての提供から、既にチャットアプリなどを提供している事業者に通話機能のみを提供するといった「必要コンポーネント(部品)」のみでの提供も行うなど、要望に応じた柔軟なシステム導入が可能となっている。

 フリービットでは、今回発表した「CloudVoIP」は、8日に発表した中期経営計画「SiLK VISION 2016」の中核戦略であるMCI(Multilayer Component Integration)戦略に基づき、フリービットグループがこれまで蓄積してきた技術コンポーネントを垂直統合した、顧客志向のサービス第1弾だとしている。

「ServersMan 050」のイメージ(決算説明資料より)
サービスの特徴(決算説明資料より)

(三柳 英樹)