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MPEG LA、「WebM」の動画コーデック関連特許をGoogleにライセンス

 米Googleと米MPEG LAは7日、Googleが推進している動画フォーマット「WebM」の動画コーデック「VP8」に対して、MPEG LAがライセンスを付与する契約を締結したと発表した。

 Googleでは、2009年に買収したOn2 Technologiesの技術をベースに、動画コーデックのVP8を中心とした動画フォーマットのWebMをロイヤリティフリーライセンスで公開。また、HTML5での動画対応については、H.264には特許問題があるとして、Google ChromeでのH.264サポートを打ち切る方針を発表した。これに対してライセンス管理団体のMPEG LAでは、VP8が使用していると思われる特許の保有企業を集めてパテントプールを形成し、Googleとライセンスを結ぶという方針を示していた。

 今回の合意により、MPEG LAではVP8およびそれ以前のバージョンのコーデックで、使用している可能性のある11社の特許技術についてライセンスを付与する。これによりGoogleは、VP8および次の世代のコーデックについて、自社での使用と技術を他者にサブライセンスする権利を得た。また、MPEG LAではパテントプールの形成を中止する。

 GoogleのAllen Lo次席法務顧問は、「これはVP8がウェブビデオフォーマットとしてより広く普及するための重要なマイルストーンである」として、MPEG LAに対して感謝のコメントを述べている。

(三柳 英樹)