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GoogleのAndroid担当責任者が交代、Andy Rubin氏は別プロジェクトへ
（2013/3/14 11:42）
米GoogleのLarry Page CEOは13日、Androidプロジェクトを長年率いてきたAndy Rubin氏が担当責任者を辞任し、現在「Chrome and Apps」担当副社長であるSundar Pichai氏が兼任する人事を発表した。Rubin氏は別のプロジェクトに携わるとしている。
企業のCEOが公式ブログで直接人事について発表するのは珍しいため、この決定の意味について様々な憶測が流れている。しかし、現時点で本当の理由については何も確証的ではない。
Page氏は、「Androidで夢見たクレイジーで野心的な目標すら超え、本当に強いリーダーシップを手にしたことで、Andyはプロジェクトを後任に引き渡し、Googleでの新しいページを開くことを決めた。Andy、もっとムーンショット（月ロケットのような事業）を頼むよ！」とコメントしていることから、円満な人事異動であることをうかがわせている。
有能なエンジニアとして知られるRubin氏が、今後Google内でどのようなプロジェクトに携るのかが注目される。Page氏が用いた「ムーンショット」という言葉は、一般には「月にロケットを発射する」というような到底無理だと思われるレベルのプロジェクトを指す。その上で、これまでGoogle社内の公式コメントで使用されている文脈では、「Google X」や「Solve for X」など、成功の可能性は低いが、成功した場合に大きな影響力を持つ少数のプロジェクトに言及する際に使用されている言葉だ。例えば、現在注目を集めている「Google Glass」もGoogle Xから始まっている。
Andy Rubin氏は、Appleに入社後、子会社のGeneral Magicで携帯端末の開発に携わり、その後はWebTVに移籍。そして若者に人気を得た携帯端末「Sidekick」を開発したDanger社を設立。Dangerはその後、Microsoftに買収された。その後、Android社を設立し、これがGoogleに買収され、Androidプラットフォームの基盤となった。
今後、Androidチームを率いることになるSundar Pichai氏、現在Chrome and Apps担当上級副社長であり、Google I/O会議などで発表やデモを行う姿で外部からもよく知られた人物だ。最近では、Chromebook Pixelを発表したことで大きな話題となった。
Page氏はPichai氏の人物像について、「Sundarは、技術的に優れた製品でありながら簡単に使える製品を作り出す才能がある。それに、彼は大きな賭けに出るのが好きだ」と評している。
Pichai氏はこれまでChromeブラウザーの開発、Chrome OS、Chromebook、Googleドライブ、Gmailなど、Googleの中核となるプロジェクトに数多く携わってきたことで知られている。
今後、ChromeとAndroidを1人の人物が率いることが何を意味するのか、注目を集めている。一部ではAndroidアプリがChrome OSで動作し、Chromebookで使用できることを期待する向きもある。Chromebook Pixelで搭載されたタッチディスプレイがこれに拍車をかけている。
最近では、Androidに搭載された新機能「Google Now」が、Chromeに搭載されることが明らかになった。これはChromiumオープンソースプロジェクトにおいて「Google Now」フラグが追加されたことが発見されたからだ。現時点ではまだGoogle NowサービスのURLなどが秘密なために利用することはできていない。
この機能がデスクトップ版Chromeブラウザーにいつ搭載されるのか、またChrome OSの通知機能と合わせて、Chrome OS、Chromebookでいつ利用できるようになるのか、今後も目が離せそうにない。