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アイ・オー、スマホ連携Webカメラ上位モデル、左右上下の首振り操作が可能
(2013/4/10 15:56)
アイ・オー・データ機器は、スマートフォンと連携し、パソコンなしで設定できるWebカメラ「Qwatch TS-WPTCAM」を4月下旬に発売する。オープンプライスで、店頭価格は2万5000円前後になる見込み。
「TS-WPTCAM」は、パン、チルトの首振り機能や暗視機能、メモリカード保存機能などを搭載したWebカメラ。ペットや子供の安全確認用途や店舗などでの利用を想定したもの。昨年12月に発売された「TS-WLCAM」の上位モデルに相当する。
上位モデルとなる「TS-WPTCAM」は、「TS-WLCAM」と同様、Wi-Fiを接続してすぐに使える簡単設定機能「QRコネクト+」を搭載する。スマートフォン向けアプリをダウンロードし、アプリでQRコードを読み取ることで、ポートの設定やダイナミックDNSが設定できる。Android 2.2以降、iOS 4.0以降で動作する。
上位モデルは、要望の多かった左右上下の首振り機能を搭載し、スマートフォンからカメラが操作できる。カメラの固定位置を4カ所まで設定でき、この設定を順番に動作させる「パトロールモード」が用意されている。うまく利用すれば、高価な首振り型防犯カメラのようにも利用できるという。
レンズの周辺には赤外線LEDを搭載し、電気が消えた暗い室内でも周辺5m程度をモノクロ映像で撮影できる。本体にはSDカードスロットを搭載し、最大64GBのSDXCカードに対応する。記録したい時間を指定して、モニターの映像が記録できる。また、容量をを超えると、古いデータから削除して録画を続ける機能も用意されている。宅内のNASなどにも記録可能。
「TS-WPTCAM」は店舗での利用など、業務利用も想定されている。たとえば、お客が店舗の混雑状況を映像で確認できるといった使い方もできる。プライバシーモードを搭載しており、見せる時間などをコントロールできる。
このほか、動作検知機能が静止画だけでなく動画にも対応した。検知範囲を3カ所設定可能で、最大10秒までの動きを撮影し、指定のメールアドレスに通知できる。
カメラは100万画素のカラーCMOS(マイク付き)。対応解像度は最大1280×720ドット(HD)。フレームレートはHDサイズで最高24fps。記録形式は動画がH.264、静止画がBMPまたはJPEG。パン、チルトの動作範囲はパン(左右)が355度、チルト(上下)が120度。
Wi-FiはIEEE802.11g/b/n(2.4GHz)に準拠する。セキュリティ機能はWEP(64/128bit)、WPA-PSK(TKIP)、WPA2-PSK(AES)となる。有線LANポートも用意されている。このほか、自動的に端末のファームウェアを更新する機能なども用意されている。
大きさは116.4×108×122.6mm、重さは約300g。天井などにも設置可能なほか、カメラ三脚と同じネジ穴も用意されている。電源はACアダプタで供給する。
アイ・オー・データの製品担当者は、昨年発売の「TS-WLCAM」によって「Webカメラの用途がこんなに広がるとは思わなかった」と話している。Webカメラとしては異例のヒットを記録したモデルで、当初計画した数千台がすぐに売れてしまったという。
担当者の説明によると、それまでWebカメラはポートの開放などといったある程度の知識が必要なものだったが、「QRコネクト+」による簡単設定機能によって、共働き家庭やビジネス用途での活用が拡がった。パソコン不要で設定できることもヒットの要因とし、アプリを気軽にダウンロードして使ってもらえるスマートフォンの普及拡大が利用を促進させているという。