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11ac製品の認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED ac」は6月リリース予定

 Wi-Fi Allianceは15日、報道関係者向けの説明会を開催し、マーケティング&プログラムマネジメントディレクターのケリー・デイヴィス・フェルナー氏が、IEEE 802.11ac技術を利用したデバイスの認証制度として6月に開始を予定している「Wi-Fi CERTIFIED ac」プログラムを紹介した。

 Wi-Fi Allianceは「シームレスなコネクティビティ(接続性)」の実現を目的として、1999年に設立された非営利団体。世界の500以上の企業がメンバーとして参加しており、2000年に開始した認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED」では、これまでに1万5000以上の製品が認証されている。

Wi-Fi Allianceのケリー・デイヴィス・フェルナー氏
Wi-Fi Allianceには多数の日本企業も参加

 デイヴィス・フェルナー氏は、6月にはIEEE 802.11ac技術を利用するデバイスの認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED ac」をリリース予定であることを紹介。「ギガビットを超える最初の技術の認証プログラムを提供できることを嬉しく思う」として、Wi-Fi CERTIFIED acデバイスは最高1.3Gbpsの転送速度を実現し、既存の5GHzデバイスをサポートするとともに、ほとんどのデバイスは2.4GHzもサポートするデュアルバンドの製品となる予定だという見通しを語った。

 また、IEEE 802.11acの規格はまだドラフト段階だが、相互接続性の認定プログラムは先行して開始される形となる。このことについては、「標準化に先行して始める形になるが、IEEEよりもマーケットが先行するのはよくあること。また、11acは規格としては十分に成熟していると考えている」とコメントした。

Wi-Fi CERTIFIED acは6月リリース予定

 もう1つの大きなトピックスとしては、60GHz帯を利用する高速無線技術「WiGig」の策定を進めてきたWiGig Allianceと、Wi-Fi Allianceが統合することが3月に最終合意に達したことを紹介。WiGigは、IEEEでは「IEEE 802.11ad」という名称で標準化作業が進められており、高速かつ低レイテンシーの通信が実現できることから、非圧縮HD映像のストリーミングや、幅広いデバイスのワイヤレスでの接続などでの利用が期待されている。

 デイヴィス・フェルナー氏は、今後は2.4GHz(11n)と5GHz(11ac)のデュアルバンド製品が主流になっていくとともに、さらに60GHz(11ad)もサポートするトライバンド製品が数多く出荷されていくという見通しを紹介。60GHz帯の最初の認定プログラムは2014年にリリースの予定で、60GHz帯と既存のWi-Fi(2.4GHz/5GHz帯)はシームレスなハンドオーバーが可能となり、お互いが補完しあう形でネットワークを構築できるようになるとした。

60GHz帯の「WiGig」がWi-Fi Allianceと統合
今後は2.4GHz/5GHz/60GHzの「トライバンド」製品も

 このほか、Wi-Fi Allianceが推進しているプログラムとしては、動画コンテンツを無線LAN技術で伝送する「Miracast」の認証プログラムでは、既に526のデバイスが認証を受けたことを紹介。また、公衆無線LANスポットの認証プログラム「Passpoint」については、アカウントを新規作成できる機能やサービスプロバイダーが推奨するスポットを簡単に見つけることができる機能を追加した「Release 2」を2013年後半にリリース予定であることを紹介した。

Miracast認定デバイスが526製品に
「Passpoint Release 2」が2013年後半に登場予定

(三柳 英樹)