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「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」出店料など無料化、ヤフーがEC事業改革
(2013/10/7 16:10)
ヤフー株式会社は7日、同社のeコマース事業における料金体系の変更を発表した。
オークションサイト「ヤフオク!」では、個人の出品システム利用料を原則無料化するほか、ストアの出店料(月額システム利用料)を無料化する。
ショッピングモールサービス「Yahoo!ショッピング」では、ストア出店料と売上ロイヤルティを無料化する。さらに年内をめどに、個人によるYahoo!ショッピングへの出店を可能にする。
「ヤフオク!」の変更点
個人の売り手の場合、出品システム利用料として課金されていた10.5円が、10月7日16時より無料になる。ただし、一部カテゴリ(自動車車体、トラック車体、バス車体)の出品には所定の出品システム利用料が必要。なお、出品者の資格として有料の「Yahoo!プレミアム会員登録」が必要なのは従来どおり変更なし。
売り手が「ストア」の場合は、従来は出店料が月額1万8900円かかっていたが、これが2013年10月請求分から無料になるほか、出品可能数が3000点という上限が撤廃される。売上の5.0%というロイヤルティは変更なし。
一方、オークションの買い手(個人)については、入札資格について一部緩和する。従来は、有料のYahoo!プレミアム会員などでなければ5000円以上の入札ができなかったが、10月7日16時以降は、Yahoo! JAPAN IDを持っていれば入札金額の制限がなくなる。ただし、一部カテゴリ(自動車車体、トラック車体、オートバイ車体、不動産など)の入札には、Yahoo!プレミアム会員への登録が必要。
「Yahoo!ショッピング」の変更点
従来は出店料として初期費用2万1000円および月額費用2万5000円、ロイヤルティが売上の1.7~6.0%課金していたが、2013年10月請求分より、出店料・ロイヤルティともに無料化する。このほか、Yahoo!ショッピングからの外部リンクを解放する。
個人による出店については、所定の手続き(本人確認手続きおよびYahoo!プレミアム会員登録)を完了した人であれば誰でも自身の店舗を持つことができるようにするという。
ヤフーでは、出店料などを無料化することで、売り手(ストア)のECモール出店における主要な金銭的負担はほぼゼロになると説明。期間限定の短期営業も可能になるため、例えば出荷できる時期が限られる農作物や水産物など第一次産業の商品や、期間限定販売のイベントグッズなども気軽に販売できるようになるとしている。
Yahoo! JAPANはどうやって儲けるのか?
【追記 20:30】
ヤフーは7日、ECサービス出店者向けの戦略説明会「Yahoo! JAPANストアカンファレンス2013」を開催。ヤフー取締役会長の孫正義氏や代表取締役社長CEOの宮坂学氏らが登壇し、出店料の無料化で「Yahoo! JAPANはどうやって儲けるのか?」といった疑問などに対する説明を行った。詳細は、関連記事「孫正義氏『これまでのヤフーは間違っていた』、EC手数料「無料化」の意図説明」を参照。