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MozillaとEpic、ブラウザーで動作するゲームエンジン「Unreal Engine 4」

 米Mozillaと米Epic Gamesは13日、Firefox上でプラグインなしに動作するゲームエンジン「Unreal Engine 4」のデモ動画を公開した。デモ動画を見ると、ネイティブと見間違う速度で動作しているのがわかる。

 ゲームエンジン「Unreal」は多数の超人気ゲームやバーチャルリアリティアプリケーションなどで利用されている人気ゲームエンジンの1つだ。両社は前バージョン「Unreal Engine 3」もFirefoxに移植している。

 「Ureal Engine」はこれはJavaScriptのサブセットであるasm.jsを利用する。そのため、JavaScriptが高速動作するモダンブラウザーなら動作するというメリットがある。C/C++コードからEmscriptenによってasm.jsにコンパイルできるため、既存のC/C++コードを利用できるのも特徴だ。

 当初はネイティブコード比で半分程度の動作速度だったが、それでもプラグインを使用せず、JavaScriptで動作していることを考えると大きな技術革新だった。その後12か月間にわたって両社が最適化を進めた結果、現時点でネイティブ動作速度の40%から67%にまで達した。この速度はさらに改良できると考えているという。

 MozillaのCTO、エンジニアリング担当シニアバイスプレジデントであるBrendan Eich氏は、「Webリンクから飛び込んだゲームユーザーが、ダウンロードしてインストールするために待機しなければならないようなものとほとんど区別できない地点にまでこの技術は到達している。Emscriptenを使用してCおよびC++をasm.jsにクロスコンパイルすると、開発者はネイティブに近いスピードでゲームを実行できるため、他のプラットフォームとWebを同じように考えられるようになる」と説明している。

 米Googleもネイティブコードをブラウザで動作させる仕組みとしてNative Client(NaCL)を提唱している。しかし他のブラウザーに採用されるまでには至っていない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)