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「Hacker News」からPaul Graham氏が引退~Y Combinatorが運営引き継ぎ

 Paul Graham氏は30日、テクノロジー系ソーシャルニュースサイト「Hacker News」から退く意向を表明した。今後の運用はY Combinatorのスタッフ数人に引き継がれることになる。Graham氏は今年2月にY Combinatorの日常的業務からは引退すると発表していた。

 Hacker Newsは2007年にPaul Graham氏が開設し、テクノロジー、ベンチャー起業家向けニュースが多く投稿されており、現在でも影響力が非常に大きい。Paul Graham氏の投資ファンド、インキュベーターであるY Combinatorと密接な関係を持ちながらGraham氏の多大な影響力の元で運営されてきた経緯がある。

 30日にPaul Graham氏が投稿したブログによると、今後はY Combinatorの数人のスタッフがHacker News運営に携わることになる。WebサイトとモバイルサイトのデザインはY CombinatorパートナーであるKevin Hale氏が責任者となる。ソフトウェア開発はNick Sivo氏が担当する。Graham氏は「彼がサイト外観について多くを変更する予定はないと思うが、モバイル端末向けに改良を行うことを計画していると聞けば、ユーザーは喜ぶだろう」と新計画を匂わせている。

 また、Daniel Gackle氏がHacker NewsコミュニティーのモデレータとしてY Combinatorのフルタイム社員となった。Gackle氏は過去18カ月間にわたって既にモデレータを努めている。匿名コミュニティーのモデレーションは大変な仕事で、Gackle氏は新ツールの導入の検討も視野に入れているという。

 Hacker News上のY Combinator関連広報として、Y Combinatorのアウトリーチディレクター(広報部長)であるKathrina Manalac氏、Y CombinatorパートナーであるGarry Tan氏が担当することも明らかにされた。

 Paul Graham氏は、今後は1ユーザーとしてサイトを利用するという。

(青木 大我 taiga@scientist.com)