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LINEと米salesforce.comが提携、「LINE ビジネスコネクト」を活用

 LINE株式会社と米salesforce.comは10日、モバイルマーケティングソリューション分野でパートナーシップを締結したと発表した。これに伴い、salesforce.comのクラウドサービス「Salesforce ExactTarget Marketing Cloud」と、無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」が実現するという。

 LINEでは、LINE公式アカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用できる「LINE ビジネスコネクト」を提供している。これを利用すると、LINEユーザーへの一方通行のメッセージ配信だけでなく、特定のユーザーに対して、より最適化されたメッセージ送信や双方向コミュニケーションなどを行えるものの、導入にあたり企業側で連携システムの開発が必要なため、開発要員・費用・スケジュールの長期化など、開発負担が導入のための課題になっていたという。そこでLINEでは、salesforce.comとパートナーシップを締結し、Salesforce ExactTarget Marketing Cloudとの連携開発、および販売を共同で行っていくとした。

 連携対象となるSalesforce ExactTarget Marketing Cloudは、ユーザー行動データをもとに、適切なユーザーに適切なタイミングでメッセージを配信したり、コンテンツ表示の一元管理を行ったりできるCRMサービス。「LINE ビジネスコネクト」との連携により、以前から対応しているメール・SMSなどに加え、LINEへのメッセージ配信が新たに可能になる。これによりユーザー企業は、Salesforce ExactTarget Marketing Cloudで管理しているユーザーに対し、LINE経由でメッセージを届けることで、より効果的なコミュニケーションを図れるようになる。

 さらに、商品やサービスの提供など、メンバー限定のコンテンツや舞台裏を公開する画像・動画などを共有することで、グループメッセージングを通じたコミュニケーションを促進できるほか、ユーザーの承認に基づいて、LINEアカウントをSalesforce ExactTarget Marketing Cloud内のユーザープロファイルにリンクさせることも可能とのこと。

 なお、両製品・サービスの連携は、6月10日時点で5100万人を超えるLINEユーザーを持つ日本から対応し、今後、LINEのマーケティングプラットフォームとしての活用が進む各国・地域での展開も目指すとしている。

(石井 一志)