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Twitter、「購入」ボタンを表示、初のEコマースサービスのテスト米国で開始

 米Twitterは8日、Twitterで物品を購入できるようにするTwitter初のEコマースサービスの初期テストを開始すると発表した。

 同社公式ブログの発表文によれば、このサービスは米国内で少数のユーザーで開始し、徐々に規模を拡大していくとしている。まず、iOSとAndroid向けTwitterモバイルアプリで利用可能となる。

 ユーザーはタイムラインで欲しいものを見つけると同時に、Twitterから離れずに商品を購入できることになる。

 具体的には「Buy(購入)」ボタンをタップすると、商品の詳細情報が表示される。その後、決済情報と出荷先住所を入力して購入を確認して完了する。決済情報と住所情報は一度入力すると、その後はアプリに暗号化保存され、2回目以降は入力する必要がない。

モバイルアプリでの「Buy」ボタン表示例(Twitter公式ブログより画像転載)

 このサービスを実現するため、Twitterは複数の企業と提携したと発表した。提携したのはソーシャルショッピング企業のFancy、デジタルコンテンツ販売企業のGumroad、エンターテインメントマーケティング企業のMusictoday、決済サービス企業のStripeだ。

 同日より実際に物品販売に参加するのは服飾のBurberry、住宅リフォーム小売チェーンのホームデポ、寄附支援サービスの非営利団体DonorsChoose、貧困対策の非営利団体GLIDE、ミュージシャンのEminemやPharrellなどで、公式ブログではその全リストも公開している。

 TwitterやFacebookなどのソーシャルネットワークはいずれもEコマースプラットフォームになろうと多大な努力を払ってきた。Twitterも過去に何度も「Buy」ボタンが一部ユーザーに表示されたとの報告やリーク報道が行われるなど、本格参入を目指していると考えられてきた。

 それだけに、初期段階のテストとはいえ、Eコマース参入の正式発表には重大な意味がある。Twitterにとっては実際の商品販売による収益だけでなく、販売プラットフォームとしての有用性が実証されれば、広告プラットフォーム価値も拡大させられると考えられている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)