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Live2D、複数の2D原画から全方位3Dキャラクターを生成する「Live2D Euclid」開発

 株式会社Live2Dは24日、2Dキャラクター表現技術「Live2D」の次世代技術となる、360度の立体表現に対応した「Live2D Euclid」の開発を発表した。

従来の3Dモデル(左)と「Live2D Euclid」で制作した3Dモデル(右)

 現行の「Live2D Cubism」は、1枚の原画をもとに画像処理を施していたため、動きの範囲が左右30~40度と限定的だったが、Live2D Euclidでは、複数の原画を変形させながら、それぞれの原画をシームレスに連携させることで、さまざまな角度や表情で、原画に忠実な360度の立体表現を実現する。

 3D空間やリアルタイムでの描画も可能なため、アニメーション制作のほか、ゲームなどのインタラクティブなコンテンツでの利用が可能。UnityやUnreal Engineなどのゲーム開発環境やOculus Riftなどのヘッドマウントディスプレイと連携できるなど、汎用的なCG技術として提供する。

 また、2D/3Dのハイブリッドモデルにも対応し、2Dならではの表現と3Dのダイナミックな動きを融合した表現ができるという。公開したプロトタイプのキャラクターは、8枚の原画をもとに顔や頭部をLive2D Euclid、体は3Dで制作している。なお、原画が無い箇所は自動補完されないため、原画枚数が多い方がクオリティが上がるとしている。

360度で破綻のない3Dモデルを制作できる。ゲームなどのリアルタイム描画にも対応
公開したプロトタイプの顔部分は「Live2D Euclid」、体は3Dで制作

 現段階では、要素技術を確立した段階。今後、ユーザーが使用するソフトウェアを開発するとしており、発売時期などは未定。Live2D EuclidとAutodesk社製3ds MAXなどの3Dモデリングソフトウェアとの連携も検討しているという。

(山川 晶之)