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2014年のスマホ広告市場は前年比62%増の3009億円、ターゲティング広告などのディスプレイ広告が牽引

 株式会社サイバーエージェントの連結子会社である株式会社CyberZは、株式会社シード・プランニングと共同で「2015年 スマートフォン広告市場動向調査」を実施。18日に調査結果を公表した。

 スマートフォン広告を「検索連動型広告」「ディスプレイ広告」「成果報酬型広告」に分類し、2014年1月から12月までの年間スマートフォン広告出稿額を推計し、市場規模予測を算出した。また、「ネイティブ広告」についても市場規模予測を算出している。

 2014年のスマートフォン広告市場全体では、スマートフォンの特性を活かした広告媒体や広告フォーマットの登場により、スマートフォン向け広告商品が多様化。スマートフォン広告需要は前年同様に拡大したため、3008億円(前年比162%)に達した。

スマートフォン広告市場予測2015年版

 商品別では、検索連動型広告市場が1200億円と前年比140%に拡大したが、検索1回あたりの広告出稿額が伸び悩み、2013年までの成長率と比較すると伸び率が鈍化しているという。

 ディスプレイ広告市場は1648億円で前年比193%を記録。国内外のゲームデベロッパーのプロモーション需要に加え、EC事業者、金融など大手広告主による広告予算のスマートフォンシフトが進んだほか、大手SNSの広告フォーマットや動画広告、フィード型のネイティブ広告などの登場で、ディスプレイ広告単価水準に上昇傾向が見られた。

 ソーシャルメディア広告では、ユーザー属性や興味関心に応じたターゲティング広告の普及で出稿が増加したほか、SNSやニュースアプリなどで動画広告の提供開始により、スマートフォン広告の選択肢が広がっているという。

 成果報酬型広告は160億円と前年比109%にとどまった。ゲームデベロッパーのプロモーションタイトル数が増加した一方で、一部の広告商品において単価の下落が見られたため、市場規模の増加が緩やかになっているとしている。

スマートフォン広告市場予測2015年版(広告商品別)

 2014年は、スマートフォン広告提供事業者の多くがネイティブ広告の提供を開始。市場規模としては38億円だったが、CyberZでは、従来のディスプレイ広告に次ぐ新しいスマートフォン広告の提供形態として普及すると予想しており、2015年には150億円、2017年には350億円に達すると見ている。

 CyberZでは、2015年のスマートフォン広告市場は3903億円(前年比129%)と予想。ユーザーデータを活用したターゲティング精度の向上や広告表現技術の発達により、スマートフォンユーザーを対象としたオンラインマーケティングが高度化するほか、動画広告やネイティブ広告などの広告商品拡充により市場全体の活性化に繋がると予想している。

スマートフォンネイティブ広告市場予測
インターネット広告市場に占めるスマートフォン広告市場の構成比

(山川 晶之)