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Gmail、人工ニューラルネットワークでスパムフィルター強化、大量メール送信する人向けのツールも

 米Googleは9日、Gmailの迷惑メール(スパムメール)のフィルタリング機能の強化を実施したと発表した。

 Googleによると、現在、Gmail受信トレイ内での迷惑メール率は平均して0.1%未満。また、迷惑メールフォルダー内の“迷惑でない”メール率は0.05%を下回るという。今回、同社の人工ニューラルネットワークを採用するなどして、この高精度なスパムフィルターをさらに強化する。

 Gmailでは従来より、ユーザーから寄せられた「迷惑メールを報告」あるいは「迷惑メールではない」といったスパムレポートにより、スパムフィルターの精度を高めている。これに人工ニューラルネットワークを加えることで、なりすましメールの検出・ブロックを強化している。

 また、機械学習の進歩により、ユーザーごとの好みを把握できるようになった。これは、必要・不必要なメールを自動判定し、メールで送られてくる同じニュースレターでも、それを好むユーザーでは受信され、好まないユーザーではスパムメールとして扱う。また、フィッシング詐欺などに利用される偽装メールをフィルタリングでき、メッセージが実際の送信者から送られたかを判定できるという。

 そのほか、チケットの領収書や、銀行、航空会社の重要な連絡など、顧客に向けて大量に送るメールをスパム判定されないように送信できる「Gmail Postmaster Tools」もあわせて提供開始した。このツールは、メール送信に利用するドメインを分析でき、送信したメールがスパムレポートされた割合や、配信エラーなどを診断可能。送信するメールの改良にも利用できるとしている。

 Googleでは、スパムフリーのGmail体験を目指すとしており、引き続きスパムレポートを利用して欲しいとしている。

(山川 晶之)