ニュース

スマートフォンへのマルウェア感染が疑われる5つのケースとは

 スマートフォンへのマルウェア感染が疑われる5つのケースについて、セキュリティベンダーのESETがまとめている。同社製品の国内販売を手掛けるキヤノンITソリューションズ株式会社が16日付けの公式ブログで日本語訳して紹介した。

 ESETによると、マルウェアは感染したことをユーザーに察知されないよう、ユーザーが端末を操作している間だけ活動を遅らせたり、Wi-Fiネットワークでしか通信しないなど、派手な活動は行わないという。しかし、不正コードを最終的に実行させるタイミングがあるため、何かしらの兆候に気付くことができれば、違法行為を見つけられる可能性があるとしている。その兆候と思われる5つのケースとは以下の通り。

  • システムやアプリのおかしな挙動
  • 発信履歴やメール履歴の見慣れない宛先
  • 過度なデータ通信量
  • おかしなテキストメッセージの送受信
  • 身に覚えのない支払い請求

 マルウェアは端末の脆弱性を利用して感染するため、その際に発生するOSやアプリの不安定な挙動であったり、C&C(指令)サーバーとのやり取りの際に生じるメッセージの痕跡、データ通信量などから、マルウェアの存在に気付くことができるというわけだ。

感染したマルウェアとC&C(指令)サーバーとのやり取りの例

 ESETでは、予防策として、OSとアプリを常に最新バージョンに更新すること、端末内のデータのバックアップを実施すること、セキュリティソリューションを使用し、常に最新の状態を保つこと、アプリをダウンロードする際は正規ストアのみ使用すること、端末のコンテンツを暗号化すること――などを挙げている。

(山川 晶之)