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プロキシーサーバー提供の男性2人、著作権法違反の疑いで逮捕、海賊版Windowsを業務使用

 神奈川県警など4県警の合同捜査本部が16日、中国からの通信を中継すサービスを提供していた中国籍の会社役員の男性2人を、著作権法違反の疑いで逮捕した。一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)が17日、発表した。

 2015年2~3月ごろ、「Windows Server 2008 R2 Standard Edition 64bit(中国語版)」の海賊版であることを知りながら、それを通信中継サーバーのHDD上に複製。9~11月ごろ、無断複製されたものであることを知りながら業務で使用していたとして、複製権侵害と海賊版業務使用(みなし侵害)の疑いが持たれている。

 海賊版であっても、私的使用であれば、それをインストールして使用する行為は著作権侵害とはされていないが、「業務上電子計算機」での使用については、入手時に海賊版と認識していた場合、それを使用する行為自体も著作権侵害とみなされる。

 ACCSによると、日本国内へのアクセスポイントとして国外ユーザーに有償で提供される通信中継サービスは、不正アクセスや不正送金などの犯罪行為に利用されることも多く、問題視されているという。今回、不正アクセス禁止法違反被疑事件の捜査過程において、著作権侵害が発覚した。

(永沢 茂)