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「クラウド会計ソフト freee」が“会計砂漠”のNPO法人に対応、「NPOキット」提供

 freee株式会社は20日、NPO法人に対応する「クラウド会計ソフト freee」の新コンテンツ「freee NPOキット」の無料提供を開始した。

 freee NPOキットは、クラウド会計ソフトとして国内で初めてNPO法人に対応したもの。一般的な企業会計と異なるNPO法人の会計業務を自動化できる。

 NPO法人用の勘定項目や、定款に記載した部門をインポートできる「NPO法人用勘定科目・部門セット」、活動計算書やNPO法人特有の注記といった決算書のテンプレート「NPO法人用決算テンプレート」、これらの使い方や経理業務上の注意点を64ページにまとめた「NPO法人用freeeの使い方ガイド」からなる。

NPO法人用freeeの使い方ガイド

 このうちNPO法人用決算テンプレートは、エクセルデータとして提供され、「クラウド会計ソフト freee」からエクスポートした試算表をインポートするだけで、数字が自動で転記され、書類を作成できるという。

 NPO法人にとって、外部からの信頼が重視されるため、会計情報の開示は重要となっている。しかし、会計業務が一般的な企業会計とは異なる上、資金や人員も限られることから負担が大きかったという。また、対応しているソフトが少ないこと、相談できる専門家が少ないことなどにより、NPO法人は“会計砂漠”と言われるほど、会計業務を行う環境が整っていない状況だったとしている。

 freeeでは、年々増加しているNPO法人向けに会計業務を効率化できるコンテンツを開発し、初期設定を無料で代行する「freee まるごとサポート」やチャット、メールによるサポート、「会計王」や「弥生会計」からの乗り換えサポートなどとあわせ、社会的に重要度が増すNPO法人のサポート体制を強化したいとしている。

NPO法人の数は、10年前から約2倍に増加している(内閣府のNPO統計情報より作成)

(岩崎 宰守)