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「未踏ジュニア」募集開始、小中高生にITを使ったモノづくり体験のチャンスを

 小中高生・高専生が、ITを使ったモノづくりのプロセスを協力者とともに体験できる「未踏ジュニア」への参加者の募集が始まっている。応募締め切りは5月27日23時59分で、参加費は無料。

 今回開始される未踏ジュニアは、一般社団法人未踏が運営を主導し、未踏IT人材発掘・育成事業を運営する独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と情報共有しつつ行われる、いわば「ミニ未踏」とも言うべきもの。

 未踏は、IPAが「未踏ソフトウェア創造事業」として2000年より開始。ITを駆使してイノベーションを創出できる独創的なアイデアと技術を有し、それを活用する能力を持つ、優れた人材を発掘・育成することを目的としている。2008年度からは25歳までの若い人材の発掘・育成に重点を置いた「未踏IT人材発掘・育成事業」として再編。これまで260人の「未踏スーパークリエータ」を含む、1600人を超える人材を輩出している。

 未踏ジュニアは、ハードウェアやソフトウェアの開発に興味のある17歳以下(4月1日時点)の個人またはグループが対象。氏名、メールアドレス、年齢のほか、A4用紙2~3枚程度の提案書や、過去に作成したソフトウェア/ハードウェア、自己アピール、ソフトウェアの公開先URLなどをフォームに記述して応募する。

 選ばれれば、6月上旬から8月上旬の約3カ月間に、プロジェクトマネージャーが主にオンラインで1週間あたり1時間程度の相談に乗るほか、期間中に全員が集まるイベントも開催される。また、開発の成果物をデモンストレーションする成果発表会も行われ、未踏関係者などからのフィードバックが得られるとのことだ。

 未踏ジュニアのプロジェクトマネージャーは、この事業に特に強い関心を持つ未踏OBボランティアの西尾泰和氏、安川要平氏、鈴木遼氏、鵜飼佑氏の4名が務める。応募審査はこの4名に加えて、IPA未踏事業の統括プロジェクトマネージャーで、一般社団法人未踏代表理事を務める竹内郁雄氏で行うという。審査結果は応募締め切りから1週間程度でメールにより連絡されるとのこと。

 プロジェクトマネージャーを務める鵜飼佑氏は、「未踏で経験できる“何を作れば社会的にインパクトが出せるのか”について真剣に考え、それを自分で実装して発表する、という体験は、“どう作るか”を学ぶことが多い既存のプログラミングスクール等では得られないもの」とした上で、17歳以下に限定した「未踏ジュニア」行う理由として、「“何を作る”かを議論する場所やコミュニティに所属できるチャンスが小さく、大学生や大学院生と同じ土俵で戦うのは難しい小中高生に、こうした経験をするチャンスを与えたい」と語っている。

 一般社団法人未踏では1月24日に「未踏の魅力を知ろう: 小中高生向け未踏説明会」を主催しており、会場のマイクロソフトには約80名の中高生が出席、ニコニコ生放送でのストリーミング配信には述べ800人以上の視聴者を集めたという。

西尾泰和氏「どんどん新しいことにチャレンジしていきましょう!」
安川要平氏「ものづくりの試行錯誤を一緒に楽しみましょう:)」
鈴木遼氏「「私は〇〇を作った人です」で日本中、世界中に通じるようになりたいですね。」
鵜飼佑氏「〇〇に関しては誰にも負けない、という情熱を持った人を待っています!」

(岩崎 宰守)