● こんなところが便利!
2つのテキストファイルの内容を2つのウィンドウで比較し、ワンクリックで異なる部分を色分けして教えてくれる。改行位置が違っていても文字列や単語単位で違いを認識できるため、校正箇所の確認や、修正の履歴管理に便利。
● どこがどう変わったのか、目視確認に近い比較が可能
資料、原稿、レポートなど、仕事をする上で毎日扱うのがテキストファイルだ。ビジネス上、個人が生成した文書が上司などの確認を経ず、ノーチェックで世に出ることはあまりないだろう。誰かが確認し、修正する。
つまり修正前と修正後のファイルができ上がるわけだ。昔のように、紙に手書きで校正する場合は修正箇所がわかりやすいが、ファイルを直接修正した場合、どこがどう変わったのかを確認するのは手間のかかる作業となる。
また、テキストファイルを自分で書き直したものの、前の方が良かったような気がして、改変前のファイルと書き直したファイルを比較してもう一度見直ししたいという場合もある。
このようなとき、ワンクリックで簡単に差分がチェックできるのが、今回ご紹介する「ちゃうちゃう!」だ。
「ちゃうちゃう!」は2つのテキストを比較し、その違いを教えてくれるテキスト比較ソフトだ。名前とE-mailアドレスを登録することでライセンスコードが発行され、最新情報をメールで教えてくれる。もっとも、ライセンスコードなしでも特に機能制限なしで無料で利用できる。最新情報をメールで受け取りたい人は登録しておくと良いだろう。
「ちゃうちゃう!」を起動すると、比較用に2つのウィンドウが開く。左のウィンドウに変更前のファイルを、右のウィンドウに変更後のファイルをドラッグ&ドロップし、F5キーを押すか、[比較]→[全文比較]を選択するだけで差分を明確にしてくれる。
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起動時は左右のウィンドウとも中はからっぽで真っ白だ。左に変更前、右に変更後のテキストファイルをドラッグ&ドロップする
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“ここが違う”という箇所が、改行位置に関係なくわかる。追加された文章は、その分元のファイルに改行が挿入されて表示される
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もっとも特徴的なのは行単位の変化ではなく、文字単位でチェックしてくれる点である。一般的な比較ソフトでは、改行位置が変わっただけで行全体を変更箇所とみなすものもあるが、「ちゃうちゃう!」の場合、より人為的な作業に近い表現で、具体的に変更点を知らせてくれるのである。
たとえば、削除された文字列には打ち消し線を、追加された文字列にはアンダーラインを施し、どちらか一方に存在する文字列は太字で表示するなど、変更箇所とその内容が直感的に掴めるのがありがたい。
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区切り文字や比較ルールの指定は「比較の設定」で行なう
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変更箇所の装飾は「色や文字飾りの設定」でカスタマイズすることが可能
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読み込み可能なファイルは、テキストファイル(.txt)、およびリッチテキストファイル(.rtf)。Microsoft Office Wordのファイルは、一度リッチテキストファイルで保存し直すと読み込むことが可能になる。
ツールバーの[比較]には、各種設定メニューが用意されており、区切り文字や比較ルールの指定、結果を表現する文字装飾のカスタマイズが可能になっている。
ビジネスシーンにおいてスタンダードな文書ファイルにあげられるのが、履歴管理機能もあらかじめ用意されているMicrosoft Office Wordだろう。しかし、文字だけの原稿にWordを使用するのは少々大げさ--このような理由から、原稿をシンプルなテキストエディタで執筆している方も多いのではないだろうか。
「ちゃうちゃう!」は、Microsoft Wordの履歴管理機能と比べると、履歴記録の面では見劣りするが、変更前と変更後の違いをつかむには非常にシンプルでわかりやすい。また、校正指定をすることなく、普通に文章を書き直してしまって、必要があれば後で比較できる点が効率的だ。
判明した相違点はそれぞれリッチテキストで保存できるので、後から再度確認することもできる。テキストエディタ愛用者にもありがたいソフトなのだ。
関連情報
■URL
ちゃうちゃう!
http://www.monjunet.ne.jp/ChawChaw/
2008/08/12 15:50
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すずまり 大学卒業後、システム開発会社→ISPの営業企画→フリーのWebデザイナー→フリーのライター、とどんどん脱線。オンラインサービスからソフトウェア、ハードウェアまでIT関連のレビューを中心に活動中。趣味は写真。キックボクシングのリングサイド撮影が講じて、現在は目黒の某ジムの練習生に。現在の目標はミドルキックの上達とくびれの復活。 |
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