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マイクロソフト、SQL ServerとVisual Studioの最新版を11月17日に発表

Tech・Ed 2005の基調講演で明らかに

 マイクロソフトは、「SQL Server 2005」「Visual Studio 2005」を11月17日に発表する。パシフィコ横浜で5日まで開催されているエンタープライズ関連の技術者向けイベント「Tech・Ed 2005 Yokohama」の基調講演で、マイクロソフトのダレン・ヒューストン代表執行役社長と、米Microsoftデベロッパー部門のコーポレートバイスプレジデントを務めるS.ソマセガー氏が明らかにした。


マイクロソフトのダレン・ヒューストン社長 米Microsoftのコーポレートバイスプレジデントを務めるS.ソマセガー氏

SQL

左の円グラフで白の部分が未記入の集計。右の円グラフでは未記入部分が補完されている
 SQL Server 2005では、単なるデータベースの構築だけでなく、同梱されたVisual Studio 2005と連携して、データのインテグレーションサービスやデータマイニングなどが行なえる。例えば、収集したアンケートで回答が記載されていない場合であっても、事前に入力されたデータをマイニングすることで、欠損した回答を補完する機能などを備える。

 講演ではSQL Server 2005をインストールしたサーバーを3台利用して、データベースミラーリングのデモンストレーションも行なわれた。メインサーバー、ミラーリング用サーバー、監視用サーバーによる構成だ。トランザクションが発生しているメインサーバーを爆破し、トランザクションを失うことなくミラーリング用サーバーに切り替わるというものだった。なお、こうした構成の場合、SQL Serverのライセンスが1つだけでも構築できるという。


講演会場でデモンストレーションしたメインサーバー 爆発の瞬間 煙を噴いて動作が止まった

3つのサーバーでシステムを構成 メインサーバーが停止してもミラーサーバーがトランザクションを引き受ける

 SQL Serverの脆弱性は2002年に11件あったが、2003年には2件、2004年には1件に減少した。2005年に関しては今のところ脆弱性は確認されていない。ソマセガー氏は、オラクルのサーバーソフトでは2002年に20件、2003年に13件、2004年に74件の脆弱性が発見されたとし、「マイクロソフトがセキュリティについて真剣に取り組んできた証だ」と強調した。

 なお、データベースソフトのシェアは、売上高ベースであればIBMが34.1%で1位。次いでオラクルが33.7%、マイクロソフトが20.0%と続く。一方、ライセンスベースのシェアでは、マイクロソフトが首位に立つという。これはSQL Serverがコストや機能で有利なためだと説明。ソマセガー氏によると「初期費用で比較すればSQL ServerとIBM製品は25,000ドル程度で大きく変わらない。オラクル製品であっても40,000ドル程度だ。ところがSQL Serverには含まれている運用機能や可用性機能、ビジネスインテリジェント機能などを追加すると、IBM製品で330,000ドル、オラクル製品の場合は232,000ドルに達する」という。


SQL Serverの脆弱性は2002年に11件あったが、2003年には2件、2004年には1件に減少。2005年に関しては今のところ脆弱性は確認されていないという データベースソフトのシェアでは、売上高でマイクロソフトは第3位

ライセンス数ではマイクロソフトが首位に トータルコストの比較

Visual Studio 2005は、初の日本語版CTPも提供

 一方のVisual Studio 2005では生産性を向上し、50~75%のコードを削減できるという。アプリケーションの連携状況などが閲覧できる分散システムデザイナーなどを搭載。ソースコードの修正をリアルタイムに反映できるようになった。また「Visual Studio Team System」を実装し、チーム開発の生産性を高めている。

 なお、マイクロソフトでは、「Visual Studio 2005 July Community Technology Preview」を8月10日からMSDN会員向けに提供する予定だ。Community Technology Preview(CTP)としては初の日本語版になる。

 11月17日の製品発表会ではまた、「BizTalk Server 2006」も発表する。なお、SQL Server 2005、Visual Studio 2005、BizTalk Server 2006の3製品の英語版製品発表は11月7日を予定している。「英語版とほぼ同時に発表できるようにソースコードに手を加えた」(ヒューストン社長)という。

 マイクロソフトではこのほか、2005年末から2006年にかけて「Windows Server 2003 R2」もリリースする予定だ。2007年には開発コード名「Windows Longhorn Server」も控えている。


Visual Studio 2005のデモ 2007年までのロードマップ

作成されるデータ量は、2010年までに年間50EBに

 ヒューストン社長は「2002年に年間18EB(エクサバイト、1,800万TB)のデータが作成されているという調査がある。1998年には年間5EBだったのが、2010年までに年間50EBにまで増加する」という。この爆発的なデータ量の増加に対して、ソフトウェアによる技術革新が起きると予想。マイクロソフトでは、SQL Server 2005やVisual Studio 2005などに加え、Windows VistaやOffice 12などを提供するとコメントした。

 ソマセガー氏は「ビジネスを接続することを大事なテーマにしてきた。お客様やパートナー企業、従業員など全てを繋げる」という。コネクティビティを実現する中核になるのが「Windows Server System」だと強調。「SQL Server 2005やVisual Studio 2005は、IT独特の複雑性を軽減し、信頼性が高く、TCOを削減するシステム。データを自分の手で操作し、ミッションクリティカルな対応も可能になる」と述べた。


関連情報

URL
  Tech・Ed 2005 Yokohama
  http://www.event-registration.jp/events/te05/
  Visual Studio 2005のプレビュー版配布開始に関するニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2364
  Visual Studioのユーザーグループの設立支援に関するニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2365

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「マイクロソフトにとって開発ツールは特に重要な製品」~ゲイツ氏講演(2005/06/29)
マイクロソフト、SQL Server 2005最新プレビュー版の日本語版を提供(2005/06/08)


( 鷹木 創 )
2005/08/03 16:15

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