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KDDI小野寺社長、「ウルトラ3G」などモバイル事業戦略を語る


KDDIの小野寺正代表取締役社長
 「ITU TELECOM WORLD 2006」で5日、「Broadband for all」と題するセッションが開かれ、KDDIの小野寺正代表取締役社長が日本におけるブロードバンドの普及状況や、同社のモバイルビジネスの戦略を語った。

 小野寺氏は冒頭、日本のブロードバンド人口(固定通信のみ)が2005年6月に2,000万人を超え、2006年には2,400万人に達したと説明。ブロードバンド人口の85%が利用するADSLとFTTHについて、「昔はCATVがポピュラーだったが、ADSLの利用料金が急落したことから、ADSL利用者が増え、最近ではFTTHの普及が顕著」と、日本のブロードバンド事情を紹介した。

 一方、モバイルのブロードバンド人口については、3Gモバイルの利用者が増えCDMA2000とW-CDMAの利用者が5,880万人に到達したという。さらに、携帯電話利用者の9割近くが、携帯電話からインターネットに接続可能であることを挙げ、「携帯電話がインターネットの接続手段となっている」と指摘。携帯電話事業については、「端末の多機能化」「人気のコンテンツとアプリケーション」「リーズナブルな料金制度」の3点を充実させるほか、信頼できるインフラを提供することが成功の秘訣と話した。


日本のブロードバンド人口(固定のみ)の推移 日本のブロードバンド人口(携帯電話のみ)の推移

 また、次世代サービス構想として「ウルトラ3G」を紹介し、「CDMA2000 1x/1xEV-DOやWiFiなどの無線通信方式、ADSLやFTTHといった固定通信方式に加え、モバイルWiMAXなどの新しい無線通信方式をシームレスに利用できる」と優位点を説明。また、IPv6をベースにして複数のマルチメディアサービスと連携できるアーキテクチャ「MMD(Multimedia Domain)」を採用していることもアピールした。

 最後に小野寺社長は、セッションのテーマである「Broadband for all」に関する取り組みとして、奄美大島のほかカンボジアやベトナム、マレーシアなどで無線LAN技術を活用したインターネット接続サービスを提供していることを紹介。「今後も、日本や各国の政府と協力して、デジタルデバイドを解消したい」と語り、講演を締めくくった。


携帯電話事業で消費者に選ばれるための秘訣 ウルトラ3G構想の概要

ウルトラ3Gのメリット デジタル機会を創出するための取り組み

関連情報

URL
  ITU TELECOM WORLD 2006(英文)
  http://www.itu.int/WORLD2006/

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KDDI、固定と無線の融合を図る次世代通信インフラ「ウルトラ3G」構想を発表(2005/06/15)


( 増田 覚 )
2006/12/05 20:57

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