|
百度CEOのRobin Li氏
|
検索エンジン中国最大手の百度でCEOを務めるRobin Li氏が11日、日本進出に関する記者会見を行なった。日本語版「百度」を2007年中に開始し、まずはWeb検索を提供することを明らかにした。
――百度の検索エンジンの強みは?
Li氏:日本語版は研究開発中で詳細はお伝えできませんが、中国と同様、ユーザーの趣味やニーズを徹底的に分析して、ユーザーが求めるものを提供します。中国ではこの戦略でGoogleのシェアを追い抜きました。競合他社の多くは、技術や利益の観点から検索エンジンを開発していますが、百度は違います。
――百度日本語版のサービス内容とサービス開始日は?
Li氏:日本語版ではまず、Web検索から着手します。Web検索以外では、日本のユーザーの習慣に適したコンテンツを提供することで差別化を図り、動画検索など最近人気のコンテンツについても検討します。サービス開始時期は、2007年中の予定です。
――中国と日本におけるネットユーザーの特性の違いは?
Li氏:ユーザーの年齢層が違います。中国の場合、ネットユーザーの7割が30歳以下で若者が多く、テレビドラマやお笑いなどエンタメ系コンテンツが人気です。しかし、日本はインターネット普及率が高く、30歳以上の利用者が多い点が特徴です。日本でもエンタメ系コンテンツの人気は高いのですが、仕事で検索エンジンを利用する人が多いので、ビジネス向けの機能を充実させる必要性を感じています。
――百度のビジネスモデルは?
Li氏:ヤフーのようにコンテンツを集めたポータルサイトを展開するのではなく、検索技術に特化して収益を確保します。ただ、最近ではQ&Aサイトをはじめとするコミュニティの人気が高く、検索のコンセプトは変化しつつあります。我々としては、ユーザーが望んでいるものをいち早く提供したいと考えています。
――現在、百度の日本語サイトには、「日本のサイト管理者へのメッセージ」というお詫び分が掲載されているが。(注:同社は現在、日本語版検索サービスを開始するために、クローラーを使って日本語サイトのWebページを収集中だが、このクローラーが過剰な負荷を与えてしまったとして、お詫びを掲載している)
Li氏:日本では、2006年末からクローリングを開始しましたが、その際、日本のサイトに対して十分な説明を行ないませんでした。サイト管理者にこうした状況を知ってもらうためにお詫びを掲載しました。現在は、Webサイトの規模に応じて、クローラーが与える負荷を軽減するなどして調整しています。
関連情報
■URL
百度
http://www.baidu.jp/
■関連記事
・ 中国最大のサーチエンジン「百度」、2007年に日本進出(2006/12/05)
( 増田 覚 )
2007/03/12 20:45
- ページの先頭へ-
|