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意外と(?)普及しているモンゴルのインターネット事情(後編)


 前回に引き続き、モンゴルのインターネット事情について紹介する。前回はモンゴルの首都ウランバートルのネットカフェ、プロバイダー、ポータルサイト情報を紹介した。その背景には、アジアの発展途上国の中で最高の識字率(99%)がある。

 さて、後編ではウランバートルで増えつつある公衆無線LANスポット、ウランバートル以外でのネット環境、そしてモンゴルに行ったときのネットの繋ぎ方をご紹介しよう。


街に結構ある公衆無線LANスポット

「Wi-Fi Hotspot」の文字が目をひくレストランの看板
 えっ!? モンゴルにもあるの? と思う人が多いかもしれない。公衆無線LANスポットはカフェやレストランなどで導入する店が増えている。また街の中心の大きなビルにも公衆無線LANはあるところがある。聞くと今年から流行りだしたのだそうだ。

 最も多いのはカフェやレストランの公衆無線LANスポットだ。大抵そういったカフェやレストランの前には「HotSpot」「Wifi」といった言葉が並んだ看板があるので意識していれば見つかるだろう。レストランやカフェの場合、アクセスポイントは大体暗号化されているので、レストランやカフェを利用しない限りは無線LANは利用できない。

 公衆無線LANする際、必要ならば無線LANを利用したいという旨を店員に伝えることにより、暗号を書いた紙などを差し出してくれるだろう。パソコンを持ち込む人が利用するような場所だから、その店は当然庶民的なものではなく、高級な部類(とはいっても日本よりは全然食事は安い)だから、「庶民の生活を垣間見ながら、無線LANでインターネット」は期待しないほうがいい。


ウランバートル以外、田舎でのインターネット

街と街の間はこの何もない景色が延々と続く
 首都ウランバートル以外はどうなっているのか? モンゴルはいくつもの県に分かれており、各県庁所在地までは光ケーブルが通っていて、県庁とのやりとりはメールで行なわれている。

 各県庁の所在地には数千人~数万人の人が居住しているが、県庁所在地とはいえ、一歩外に出ると、ひたすら何もなく、手前に草原となだらかな山を遥か遠くに望み、ときどきモンゴル人独自の家であるゲルの集落と、羊、馬、山羊、牛、らくだの家畜の群れと出会うだけという、“モンゴルらしい風景”を目にすることになる。それでも、モンゴル全土に、小さな点ではあるがネット環境はあるのだ。遊牧民を除くモンゴルの人々は、使うか使わないかはさておき、ネット環境のベースが整っている状態だ。

 筆者は時間の関係上、ウランバートルにほど近い中央県の県都「ゾーンモド」にのみ行った。県都といっても、街の大きさが目視できるほどの小ささで、小さな田舎町といった感じだか、ここにも電信局らしきところで、Internetの文字があり、ネットを利用するサービスは存在した。ただ筆者が行ったのが日曜だったため、残念ながら利用はできなかった。


ゾーンモトの街 ゾーンモトの電信局。INTERNETの文字が

モンゴルでのインターネットの繋ぎ方

 ホテルでは場所によってはネットができる。例えば日本人御用達のウランバートル唯一の日系ホテル「FlowerHotel(サクラホテル)」では部屋にLANがひかれており、4米ドルで10時間利用できる。一方バックパッカー御用達の安宿だが、インターネットができると謳っているところもあるが、だいたい1台だけPCがあり、他の宿泊者に迷惑がかからない程度の時間しか利用できない。中級ホテルでは電話はあるので、そういったホテルに泊まったときのためにiPassなどのローミングサービスを準備しておくと安心だ。

 ネットカフェはというと、ネットカフェ向けPC端末の管理ソフトが入ってはいるものの、システムはいじれるし、本体のUSBポートも物理的に挿せるので、USBメモリを挿す程度なら大丈夫だろう。KnoppixなどリムーバブルディスクによるOSの利用は、管理人がPCで各端末を一元管理しているので、Windowsをシャットダウンするのは止めたほうがよいだろう。

 PC端末はすべてWindows XPで日本語のページは文字化けせず読めるし、システム設定もいじれるので、日本語入力システムがなくても、コントロールパネル経由で日本語入力システムを追加することで、入力についても問題なく行なえる。

 前編でちょっと触れたが、少し探せば、無線LANスポットを備えた西洋風のカフェやレストランが見つかる。中は比較的高級で落ち着いた雰囲気なので、コーヒーを飲み、外の景色を眺めながらネットに繋ぎたい人は、こちらもお勧めだ。ネットカフェと公衆無線LAN付カフェでは、ネットカフェのほうが圧倒的に多いので、急いでネットに繋ぎたいならネットカフェを積極的に探そう。

 日本へのサイトの回線速度を測ってみると、場所と時間によってまちまちなのだが、下りが15~200kbps、上りが10~130kbpsとなった。サイズの大きいファイルのメールの送受信をしたり、日本のサーバーの動画を見たり、800万画素のデジカメでFineモードで撮った写真を送るのは厳しいところだが、それ以外ならなんとかなるといった速度だ。


アドレスが書かれた広告も。それなりにWebを見られる人がいる証か 小奇麗なネットカフェ

小奇麗なネットカフェのPC端末のデスクトップ。専用のランチャーソフトで、飲み物もオーダーできる 小奇麗なネットカフェの端末。本体キーボードはLG製、モニターは中国HEDY製

関連情報

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意外と(?)普及しているモンゴルのインターネット事情(前編)(2006/04/27)


( 山谷剛史 )
2006/04/28 13:16

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