MIAUが著作権保護期間延長に反対、鳩山首相の発言受けて


 鳩山 由紀夫首相が18日に開かれた「JASRAC創立70周年記念祝賀会」で著作権保護期間の延長問題に言及し、現行の「著作者の死後50年」から「著作者の死後70年」への延長に「最大限の努力をする」と発言したことを受け、インターネットユーザー協会(MIAU)は20日、「著作権の保護期間延長に反対します」とする声明を発表した。保護期間延長をめぐっては、川端 達夫文部科学相が20日、死後70年に延長する著作権法改正に意欲を示したとも報じられている。

 MIAUでは、著作権の保護期間延長が、著作物利用者である国民の利便性を著しく低下させる一方で、著作権者の収入を向上させないことを示す多数の事例や実証研究が存在していると指摘。

 その上で、「メリットは無いのに、デメリットは確実にある」というのが、国内外を問わずに多くの専門家の意見が一致するところだとしている。さらに、この点については、文化審議会著作権分科会の「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」でも確認され、2年間に及ぶ慎重な審議の結果、保護期間の延長が見送られることになったと説明。

 著作物の二次利用やいわゆる「二次創作」を阻害する著作権保護期間の延長は、今後コンテンツ立国を目指す日本にとっても、決して有益な結果をもたらさないとして、著作権の保護期間延長に反対した。


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(増田 覚)

2009/11/20 20:58