スマートフォン用「ESET Mobile Security」ベータ版公開



ESET Mobile Security(ユーザーガイドより画像転載)

 ESETは22日、Windows MobileとSymbianに対応したセキュリティソフト「ESET Mobile Security」のパブリックベータ版バージョン1を公開した。同社はスロバキアに開発拠点を持ち、米国に販売本社を設置しているセキュリティ企業だ。

 「ESET Mobile Security」ベータ1は、Symbian S60 3rd Edition Feature Pack 1/2、Symbian S60 5th Edition、Windows Mobile 6.5/6.1/6.0/5.0に対応しており、1MBのメモリー空き容量が必要だ。利用には、自分で選択するユーザー名と、パスワードを受信するためのメールアドレス登録が必要となる。それ以外の個人情報登録は不要だ。

 なお、このバージョンはベータ版であるため、初心者の利用や、重要な用途に使用しているOSや端末での利用は勧められていない。また、ベータテスト期間終了後、一定期間が経過すると利用できなくなることにも注意が必要だ。

 「ESET Mobile Security」には、端末上に挿入できるSIMカードのリストを指定できるほか、盗難された場合には、SMSメッセージにパスワードとコマンドを書いて送信することで、ユーザーデータを遠隔消去することもできる。

 内蔵されたファイアウォールにより、ユーザー定義ルールとプロファイルによって通信を制限するほか、MMS/SMSに対するスパム対策機能も提供される。

 ウイルス対策機能として、ヒューリスティック機能が携帯向けに最適化されたほか、感染したと考えられるファイルは検疫フォルダに移され、その後ユーザーが削除するかどうかを決定できる。オンデマンドスキャンでは、端末すべてまたは特定のフォルダのみを対象に実行できる。ユーザーによって作成されたファイル、使用されたファイル、受信したファイルは自動的にスキャンされる。

 定義ファイルなどのアップデートは、Wi-Fi、GPRS、EDGE、Bluetooth、PCとの同期などの接続方法によって実行可能だ。また、携帯向けに使用リソースを最小限にとどめるように最適化されている。

 スマートフォンでは、さまざまな種類のファイル、メール、メッセージを大量に送受信するため、通常の携帯電話以上にセキュリティに配慮する必要があり、スマートフォン用のセキュリティソフトに注目が集まっている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/4/23 11:53