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小説執筆支援ソフトを活用して書かれた小説「僕は小説が書けない」が発売
芝浦工大・米村俊一教授と作家・中村航氏が共同開発
(2014/10/28 16:05)
芝浦工業大学情報工学科の米村俊一教授は28日、同大学卒業生の作家・中村航氏と共同で、小説執筆支援ソフト「ものがたりソフト」を開発したと発表した。
認知心理学で用いられる「プロトコル解析法」という手法を用い、米村教授が中村氏の発話内容を書き出し、思考の規則性を整理することで小説家の思考をシステム化。書き手の頭の中にある断片的な思考をつなぎ、1つのあらすじの作成をサポートしてくれるソフトを開発した。
このソフトでは、画面に出る質問項目に沿って答を入力していくことで、小説を全く書いたことのない人でも話のあらすじを作ることができるという。ヘルプボタンを使えば、あらかじめデータベース化されている文言がランダムで出てくるため、書き手の発想を広げることも可能としている。
実際に同ソフトで作成したプロットを基に書かれた青春小説「僕は小説が書けない」(中村氏と中田永一氏の合作)が11月1日に発売される。
なお、ソフトは現在も改良中であり、公開は未定。今後はインターネットと連携するなどして、小説本体の執筆までサポートできるものを目指すとしている。
具体的には、小説執筆の際に一番時間を要する作業が時代背景などの「調査」だと指摘。例えば「昭和初期」とキーワード検索すると、関連する出来事などがリスト化されるような機能を挙げている。