USBメモリーに入れて持ち歩ける、ファイル完全削除ツール「Freeraser」


こんなところが便利!

 USBメモリーに入れて持ち歩くこともできるファイル完全削除ツール。ごみ箱風のアイコンにドラッグ&ドロップするだけの簡単操作で、ファイルを完全に削除できる。アイコンサイズや透明度の指定が可能で、日本語もサポート。


■Freeraser
  著作権:Codyssey.com
  動作OS:Windows
  http://www.freeraser.com/



どこに行っても、見られたくないファイルを完全に削除

 家族や同僚で1台のパソコンを共有する、普段使っているメモリーカードを誰かに貸す、メンテナンスのために、ハードディスク入りのパソコンを業者(他人)に渡すことになったりなど、自分以外の人が、同じハードディスクやメディアにアクセスできる状況というのは意外と起こりうる。

 このとき、会社の機密文書や個人情報を含むファイルはもちろんのこと、他人に見られたくないプライべートなファイルの扱いにも十分注意したい。ごみ箱に入れるだけで消去していないのは論外としても、ごみ箱を空にして消去しても、それだけではファイル復元ソフトで復元できてしまう可能性が高い。跡形もなく消し去るには、専用の削除ツールを使った方が安心かつ手軽だ。

起動時の「Freeraser」は半透明な状態。マウスオーバーでハイライト表示になる。筆者の環境では、Windows 7での動作を確認できた

 「Freeraser」は、ドラッグ&ドロップするだけでデータを完全に削除できるツールである。USBメモリーなどのメディアにインストールできるので、パソコンを持たずとも携帯しやすいのが特徴だ。元は英語だが、「システム」の言語設定で「Japanese」を選択すれば日本語でも利用できる。

 削除モードは、ランダムなデータで1回上書きする「高速破壊」、米国国防総省準拠規格のDoD 5220.22-Mで3回上書きする「強制破砕」、Gutmann方式で35回上書きする「究極粉砕」の3種類が用意されており、初期設定は「高速破壊」となっている。

 使い方は極めて簡単で、デスクトップに現れるごみ箱のアイコンに、削除したいファイルをドラッグ&ドロップするだけだ。ファイルを指定すると、確認を促す吹き出しが現れ、実行すると削除を開始する。中止したいときは、アイコン上の「STOP」をクリックすればよい。

 アイコンのサイズは、特大、大、中、小、最小の5種類から選べる。(Windows XPでは、特大は選べない)このほか、透明度の設定や、常にデスクトップに表示させる設定も可能となっている。

 操作は非常にシンプルだが、ファイルサイズによってはかなり時間がかかることは覚悟しておいたほうがよさそうだ。数KBのテキストファイル1つならすぐ削除されたが、139MBの動画1ファイルが削除されるまでに要した時間は、筆者の環境(Windows 7)の「高速破壊」モードで、10分40秒ほどだった。外出先の場合、去り際にサッと消して……というわけにはいかないこともあるので、時間に余裕を持って操作しよう。

破壊モードは3種類。「高速破壊」でも時間がかかるケースがあるWindows XP上で、選べるアイコンサイズは4種類。
Windows 7上で、選べるアイコンサイズは5種類削除したいファイルをフォルダごと、ごみ箱にドラッグ&ドロップする
復元不能になる旨警告されるので、[実行する]を選ぶ削除中はごみ箱が赤くなる。「STOP」をクリックすると中止できる
USBメモリーから起動したいときは、インストール時に「Portable」を選ぶ

関連情報

2011/3/2 06:00


すずまり
プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。カメラを中心にガジェットを好む。趣味は写真と料理。
主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。ど。