いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

月額980円で12万冊以上、Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」

Kindle Unlimited
サービス名Kindle Unlimited
リリース日2016年8月3日
運営会社名アマゾンジャパン株式会社
料金月額980円(税込)
登録Amazon.co.jpの登録が必要
URLhttp://www.amazon.co.jp/kindleunlimited/

月額980円で対象の電子書籍が読み放題

 8月3日、アマゾンジャパン(Amazon.co.jp)が定額で電子書籍が読み放題になる新たなサービス「Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)」をスタートしました。米国では2014年7月から月額9.99ドルで100万冊読み放題のサービスとして開始されており、日本でも開始が期待されていました。

 現在、サービスを展開しているのは、日本や米国のほか、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ブラジル、メキシコ、カナダ、インド、中国の計12カ国となります。

和書は12万冊以上が対象になっています

 日本での価格は月額980円(税込)。30日間の無料お試しサービスがあります。

 サービス開始時点で参加している出版社は、講談社、小学館、秋田書店、文藝春秋、新潮社、幻冬舎、光文社、東京創元社、ダイヤモンド社、東洋経済新報社、PHP研究所、インプレス、主婦の友社、学習研究社、白泉社、秋田書店、祥伝社、一迅社、手塚プロダクションなど。

 読み放題の対象となるのは、小説、ビジネス書、実用書、コミックスを含む和書12万冊以上、雑誌は240タイトル以上(バックナンバー含む)、洋書120万冊以上となっています。

980円支払えば誰でも対象

 Amazon.co.jpには、既にAmazonプライム会員向けの「Kindleオーナーライブラリー」というサービスがあります。Amazonプライム会員かつKindle端末を持っているユーザーが、対象の電子書籍を毎月1冊、無料で読めるサービスですが、どちらか1つでもあてはまらない場合には利用できないものでした。

 一方、Kindle Unlimitedに特別な条件はなく、980円支払えば誰でも、対象となる電子書籍を好きなだけ読めるようになります。

 利用するには、まずAmazon.co.jpの会員登録が必要ですが、専用のサイト「http://www.amazon.co.jp/kindleunlimited/」にアクセスして利用登録をするだけです。

対象となるタイトルには「kindleunlimited」のアイコンが付いています

 対象となる本には、「kindleunlimited」のアイコンが付いているので、ひと目で分かります。気になる本があったら、「Kindle Unlimitedで読む」「読み放題で読む」などのボタンを選択するだけです。

 読み放題のタイトルについても、従来のKindle端末やKindleアプリをそのまま利用するので、既にKindleを利用しているユーザーであれば、読書スタイルはこれまでと変わりません。

 定額で読み放題となるので、どんどんダウンロードしたくなりますが、登録できるのは10冊まで。11冊目からは、どれか1冊と置き換えることになります。

10冊を超えてダウンロードすることはできません

タイトル数は多いが新作は少ない

 Kindleストアで毎月980円以上の書籍購入実績がある方にしてみると、読み放題になるのは非常にうれしいのではないでしょうか。特にクレジットカード明細に「Amazon.co.jp」が並んでいた方は、明細がかなりスッキリしそうな気がします。

 国内では既にKindle Unlimitedよりも低価格の定額読み放題サービスが提供されていますが、タイトル数ではAmazon.co.jpに軍配が上がるようです。

 とはいえ、現在のKindle Unlimitedでは新刊はあまり扱われていないようですので、最新号や人気作品が読み放題といったサービスとは(今のところ)棲み分けができそうです。

 なお、Kindle Unlimitedのタイトル数の中には、個人が出版している本(Kindleダイレクト出版の個人著者)がかなり含まれているようです。その点も他の読み放題サービスにはない特徴と言えそうです。

専用ページのブックマークをお忘れなく

 Kindle Unlimitedはサービスを開始したばかりゆえか、現在のところまだ使いにくさを感じさせる部分もあります。特にうっかり購入には注意が必要です。

クリックするボタンを間違えないようにしましょう

 パソコンで専用ページにアクセスできる方なら、パソコンで電子書籍を選んだ上で、スマートフォンやタブレットで開けるので簡単ですが、スマートフォンしか持っていない場合は、デバイスによって書籍の探し方に違いがあるからです。

 iOS端末で対象となる本を探す場合、Kindleアプリのメニューから「Book Browser」を起動すると、Kindle Unlimitedのコンテンツだけが表示されるようです。ただしBook Browser内で検索すると、Kindle Unlimited対象ではないタイトルも検索されるため、ボタンをタップする際はよく確認しましょう。

iOS端末でKindle Unlimitedのタイトルを探すときは「Book Browser」が便利
Book Browserを起動したところ、Kindle Unlimited対象のタイトルばかりが表示されました

 Android版Kindleアプリの場合は、「Kindleストア」にアクセスし、Kindle Unlimitedのロゴの付いた本を探しましょう。本の詳細を開いて「詳細はこちら」に進むと、Kindle Unlimitedの専用ページにアクセスできるようです。

Android版Kindleアプリは、「Kindleストア」にアクセスします
「Kindleストア」からKindle Unlimitedの専用ページにアクセスできます

 また、Kindleアプリにダウンロード済みのタイトルは、他の購入済みのタイトルと並んで表示されるため、一覧を見ただけでは区別できません。

 ダウンロード済みのタイトルだけを管理したいときは、パソコンならアカウントサービスの中にある「お客様のKindle Unlimited」を、スマートフォンからは「Kindle Unlimitedマイブックを表示」にアクセスしましょう。

 いずれの場合も、専用ページ「http://www.amazon.co.jp/kindleunlimited/」にアクセスすると確実ですので、このページをブックマークしておくと安心です。

http://www.amazon.co.jp/kindleunlimited/にアクセスすると確実です
スマートフォンでダウンロード済みのタイトルの管理をするなら「Kindle Unlimitedマイブック」へ

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。