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アグリテック――農業のIT化事例が続々と登場
2017年10月18日 12:05
農業に情報通信技術を導入する動きが活発だ。agricultureとtechnologyの合成語で、「アグリテック」と呼ばれているようだ。中でも、今週はヤンマーやクボタといった農機を専門とする企業がITを専門とする企業と手を組んでテストを実施していることが目を引く。具体的には、農地の温度や湿度をセンシングする技術と収集したデータをAIで分析して、農作物の収穫時期や収穫量を予測したり、最適化したりすることである。また、これまでも各社の事例として、ドローンに搭載した赤外線カメラなどで撮影し、作物に対する害虫や雑草の状況を観測したり、最適な場所に農薬の散布をしたりすることも報じられている。
ここで述べるまでもなく、社会の労働生産人口の減少、とりわけ、第一次産業における労働力不足は以前からの問題で、今後も深刻度は増す。現在のところ、各社とも実証実験の領域と思われ、経済性の改善を定量的に把握したり、機器やソリューションのコスト減を実現したりするまでにはもう少し時間もかかるかもしれないが、将来にわたり成果を期待したい分野である。少なくとも、IoT、AI、ドローンという言葉だけが先行する一過性のブームで終わってしまうことのないことを願いたい。
ニュースソース
- AI/IoTで農作物の育成を管理、収穫時期や収穫量の予測も--ヤンマーらがテストベッド[CNET Japan]
- NTTグループのICTやAI技術corevoにより農業・水環境分野の省力化を実現[ニュースリリース]
- ソフトバンク系、農作業を一部自動化[日本経済新聞]