リンク集
3Gより速い&安い! 公衆無線LANサービス徹底紹介
駅ナカ、飲食店、イベントスペースなど、人が多く集まる場所で提供される無線インターネット接続サービス「公衆無線LAN」。携帯電話やプロバイダーの付帯サービスとして、無料ないし極めて安価に提供されるケースが近年増加し、改めて注目されている。自分にぴったりなサービスを見つけて、快適・高速なインターネット接続を外出先でも活用しよう。
●追加料金ゼロの公衆無線LAN~携帯電話会社発のサービスも増加
公衆無線LANは、2000年代初頭から長らくサービスが続けられてきた。そもそもはノートPCやPDA向けのサービスで、社会的な認知度も決して高くなかったが、2009年前後から携帯電話会社が力を入れ始めるようになり、大きく状況が変化した。3G網でやりとりされるパケット通信を、少しでも減らすための退避先として、公衆無線LANが活用され始めたのだ。
これに伴う形で「Wi-Fi(Wireless Fidelity)」という用語もすっかり定着した。本来は、無線LAN機器間の相互接続性を示すためのブランド(ロゴ)なのだが、現在は「無線LAN」とほぼ同義語として扱われるようになった。「公衆無線LAN=Wi-Fi」と捉える人も少なくないだろう。
このように、公衆無線LANの意義は時代によって変わってきた。そのため、サービスの形態や対応機器、課金形態などは事業者ごとに大きく異なる。まずは、有償サービスに対しての無料オプション、あるいは完全無料で提供されている“追加料金ゼロ”型の公衆無線LANを見ていこう。
◆docomo Wi-Fi
http://www.nttdocomo.co.jp/service/data/mzone/
NTTドコモの公衆無線LANサービス。従来は「ドコモ公衆無線LANサービス」の名称で提供されていたが、3月に改称された。サービスエリアは全国5000カ所、9500アクセスポイント。
契約形態が複数用意されているが、スマートフォン向けの「spモード」およびパケット定額サービスのオプションとして利用する場合は、2013年3月31日まで無料(通常料金315円)。このアカウントでPCや携帯ゲーム機から接続できるのも魅力だ。なお、ドコモ製品を持っていないユーザーには「Mzone」(日額525円~)プランが用意されている。
◆au Wi-Fi SPOT
http://www.au.kddi.com/wifi/au_wifi_spot/
auスマートフォン向けの公衆無線LANサービス。「ISフラット」「プランF (IS) シンプル/プランF (IS)」などのパケット定額プランを契約していれば、追加負担なしで利用できる。サービスエリアは全国およそ10万スポット。
auスマートフォン以外に、Windows PCやMac OS X搭載機でも接続が可能(最大2台まで)。その際、専用ツールを使ってau IDで認証を済ませておく必要がある。なお、ニンテンドーDSやPSPなどでの利用は不可。
◆ソフトバンクWi-Fiスポット
http://mb.softbank.jp/mb/service_area/sws/
ソフトバンクから提供されているiPhone・Androidスマートフォン向けサービス。「Wi-Fiスポット数25万カ所」を謳う。CMでおなじみの“お父さん犬”ステッカーが貼られた場所に加え、BBモバイルポイント(ソフトバンクテレコム提供)のサービスエリアでも利用可能。
ソフトバンクのパケット定額サービスを利用していれば、利用料金は原則無料。ただし、スマートフォンや携帯電話向けのサービスとなっており、ノートPCなどでの利用には対応していない。
◆UQ Wi-Fi
http://www.uqwimax.jp/service/price/option01.html
「UQ WiMAX」の付帯サービス。UQ Flatプラスを除くいずれかのプランを契約していれば、無料で利用できる。他社の公衆無線LANは全国規模でエリアを広げているのに対し、UQ Wi-Fiは新幹線車内、都営地下鉄の駅構内、空港の公共スペースなど、非常にピンポイントな展開をしているのが特徴。なお、無料の「UQ Wi-Fiワイド」に別途申し込めば、全国約7000カ所の「Wi2 300」対応エリアでも利用できる。
◆@nifty WiMAX Wi-Fiサービス
http://setsuzoku.nifty.com/wimax/news/wi_fi.htm
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120111_503724.html
WiMAXはさまざまな事業者がMVNOとしてサービスを提供しているが、公衆無線LANをオプションとして用意しているかは、各社異なる。@niftyは「UQ Wi-Fi」にほぼ準じたサービスを無料で提供している事業者の1つ。
◆bモバイル 無線LANスポット
http://www.bmobile.ne.jp/personal/wlan/
他社の3G・PHS回線を借り受けるかたちで3G通信を提供している日本通信のサービス。公衆無線LANについても、他事業者との提携によってエリア展開を進めており、具体的にはNTTコミュニケーションズの「ホットスポット」やソフトバンクテレコムの「BBモバイルポイント」のサービスエリアで使うことができる。PHSベースの「bモバイルONE」(USBタイプ)利用者であれば、追加料金なしで利用可能。
◆FREESPOT
http://www.freespot.com/
FREESPOT協議会が展開している無料の公衆無線LANスポット。ネットカフェ、ビジネスホテルチェーンなどで多く導入されており、原則としてそれら施設の利用者であれば、追加料金は不要。なお、初回利用時にはメールアドレス認証を行う必要がある。
◆LAWSON Wi-Fi
http://www.lawson.co.jp/ponta/static/wifi/
近年増加傾向にある、設置店舗主導型の公衆無線LAN。ほぼ全国のローソン店内で使え、サイトの閲覧に関してもほとんど制限がない。限定コンテンツなども楽しめる。なお、利用は無料だが、ポイントカード「Ponta」の会員登録が必須。現在、ユーザー認証に関する仕様変更作業が行われており、6月中旬をめどにパスワードログインが可能となる予定。当初はAndroidスマートフォン向けにサービスを開始するが、iPhoneにも後日対応する。
◆セブンスポット
http://www.sej.co.jp/services/7spot/top.html
http://webapp.7spot.jp/
セブン-イレブン、イトーヨーカドー、デニーズなどの店内で利用できる無料の公衆無線LAN。現在は東京23区内の店舗で限定提供されている。利用にあたっては、セブンスポット専用、あるいはセブンネットショッピングの会員IDが必須。ログインすると、最大60分間のインターネット接続が1日3回まで利用できる。なお、このサービスでは一部ECサイトの閲覧に制限がかけられているという問題が指摘され、行政指導にも発展したが、現在は解消されているという。
◆総務省の行政指導に対するコネクトフリー社の対応と、今後のサービス提供について
http://connectfree.jp/press/library/2012/05/24001.html
公衆無線LANは非常に便利なサービスだが、一方でセキュリティやプライバシーに関する懸念も浮上している。コネクトフリーの公衆無線LANサービスは、利用者に無断でSNSのIDやMACアドレスを収集していたことから、総務省の行政指導を受けた。現在、サービス再開に向けて準備中という。
◆fon
http://www.fon.ne.jp/
http://mb.softbank.jp/mb/service/wi-fi/settings/wi-fi_router/
自宅やオフィスの無線LAN環境をfonメンバーに開放する代わりに、自分自身も外出先のfon対応スポットを無料利用できるというサービス。コミュニティへの参加に必要な専用ルーター「FONERA 2.0n」の標準価格は7480円。なお、ソフトバンク携帯電話の利用者向けにはfon対応アクセスポイントを無料配布するという施策が行われている。
◆Wi-Fine
http://wifine.jp/
公衆無線LANを使って、周辺のおすすめ店舗、地図、チラシなどの情報を地域限定で無料配信するサービス。無制限のインターネット接続を利用するには、他社サービスの有料契約が別途必要。運営はNTTブロードバンドプラットフォームが行っている。
◆Fukuoka City Wi-Fi
http://www.city.fukuoka.lg.jp/wi-fi/
福岡市自らが、街の魅力向上などを目的に4月からスタートさせた公衆無線LANサービス。同市の地下鉄空港線全駅、市内中心部の観光案内所などで利用できる。1回あたりの接続時間は最大15分で、氏名やメールアドレス登録なども必要。ただし、海外観光客の利便性などに配慮し、通信の暗号化が施されていない点には十分注意しよう。なお、実際の運用にあたっては、NTTブロードバンドプラットフォームおよびNTT西日本がサービスを提供している。
◆弘前市 公衆無線LAN情報
http://www.city.hirosaki.aomori.jp/kanko/wi-fi/
http://hirosakipark.jp/sakura/2012/04/487.html
観光振興などを目的に、自治体が無料の公衆無線LANを提供する例は少なからずあるようだ。青森県弘前市では、4月の「弘前さくらまつり」に合わせて、弘前公園周辺での公衆無線LAN提供を開始した。
◆ニンテンドーゾーン
http://www.nintendo.co.jp/ds/nintendozone/
任天堂の携帯ゲーム機各種からアクセスできる公衆無線LANサービス。マクドナルド、セブン-イレブン、ツタヤなどの店頭で利用できるが、あくまでもゲーム機向けのサービスとなっており、PCからのウェブブラウジングなどには非対応。
●わずかなコストで楽々・快適! 有料の公衆無線LAN
ここまで紹介してきたサービスは、非常に安価な一方で、利用時間や契約方法、端末などになんらかの制限が加えられているものが多かった。より自由に、気兼ねなく利用したいという場合は、有料サービスを検討してみよう。
◆ホットスポット
http://www.hotspot.ne.jp/
NTTコミュニケーションズが全国にエリア展開している公衆無線LAN。国内でも最古参のサービスだったが、サービス見直しにともない、6月末で新規利用受付を終了。1日単位でサービスを利用できる「1DAY PASSPORT」もこれに含まれる。なお、今後は「OCN ホットスポット」を通じて、従来とほぼ同様のサービスが提供される。
◆OCN ホットスポット
http://www.ocn.ne.jp/mobile/hotspot/
NTTコミュニケーションズ系のプロバイダー「OCN」による会員向け公衆無線LANサービス。前述のホットスポット対応エリアに加え、BBモバイルポイントのサービスエリアでも利用できるのが特徴。月額料金は315円。OCN未入会のユーザーには、月額525円の「レギュラープラン」が用意されている。
◆BBモバイルポイント
http://tm.softbank.jp/wlan/
ソフトバンクテレコムが展開する公衆無線LANサービス。「ソフトバンクWi-Fiスポット」をはじめ、他事業者のサービスから利用できるケースも多い。現在はプリペイド利用も可能で、料金は1日500円から。国内主要プロバイダーからは月単位で利用申込することもできる。
◆Yahoo!無線LANスポット
http://wireless.yahoo.co.jp/
ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」の公衆無線LAN。月額525円で、BBモバイルポイントのサービスを利用できる。なお、Yahoo!プレミアム会員(月額346円)向けには、月額210円の割引料金を適用する特典も。
◆BIGLOBE公衆無線LAN
http://mobile.biglobe.ne.jp/wifi/
公衆無線LANサービスは、固定回線系のインターネットプロバイダーを通じて申し込めるケースが非常に多い。BIGLOBEでは、ホットスポット、BBモバイルポイントに対応したプランをそれぞれ月額525円で提供中だ。自分が利用中のプロバイダーにお得なプランが用意されていないか、一度チェックしてみるのもいいだろう。
◆フレッツ・スポット(NTT東日本)
http://flets.com/spot/
NTT東日本が独自にエリア展開している公衆無線LANサービス。接続にあたってはPPPoEを利用する。フレッツ光(Bフレッツ)やフレッツ・ADSLの契約者であれば、月額210円の追加料金で利用できる。それ以外のユーザーも初期費用840円・月額料金945円で申込が可能だ。このほか、プロバイダー契約も別途必要になる。
◆フレッツ・スポット(NTT西日本)
http://flets-w.com/spot/
NTT西日本でも、NTT東日本とほぼ同様の公衆無線LANサービスを提供中。「フレッツ・光プレミアム」など回線サービスのオプションとして申し込む場合の月額料金は210円。この場合、スマートフォンでも簡単にログインできる「Web 認証方式」も利用できる。
◆eoモバイル Wi-Fiスポット
http://eonet.jp/eomobile/wifi/
西日本を中心にサービス展開するケイ・オプティコム系のサービス。月額料金は1575円だが、光ファイバー接続サービス「eo光ネット」、3G通信サービス「eoモバイル」とセットにすることで、無料化あるいは割引される。
◆Wi2 300
http://300.wi2.co.jp/
ワイヤ・アンド・ワイヤレスの公衆無線LANサービス。月額380円の料金で、独自展開する「Wi-Fiスクエア」エリアのほか、BBモバイルポイント、UQ Wi-Fiのエリアでインターネット接続ができる。
◆livedoor Wireless
http://wireless.livedoor.com/
都内を中心に展開している公衆無線LANサービス。飲食店のほか、JR山手線圏内では一部の電柱にアクセスポイントを設置しているため、屋外でも利用できる。料金は月額525円。
◆ワイヤレスゲート
http://www.wirelessgate.co.jp/
ホットスポット、BBモバイルポイント、livedoor Wirelessなど、複数の公衆無線LANサービスをワンストップで利用できるサービス。利用料金は月額380~780円で、利用可能エリアの広さによって変動する。
◆エコネクト Wi-Fi
http://econnect.jp/wifi.html
月額380円の料金で、BBモバイルポイント、 livedoor Wireless、モビネクト(0yen-Internet)による公衆無線LANサービスが利用可能。なお、3月に「エコネクト1Day Wi-Fi」プランが新設され、1日100円でモビネクトのエリアを利用できるようになった。
◆Skype WiFi
http://www.skype.com/intl/ja/features/allfeatures/skype-wifi/
音声・テキストチャットとしておなじみのSkypeにも、公衆無線LANサービスが統合されている。ノートPCにインストールしたSkypeクライアントから直接手続きが可能。従量料金制を採用しており、どの事業者のサービスを利用するかで料金が異なる。例えば、日本国内で「MobilePoint」に接続する場合は1分あたり16円20銭。なお、iOS端末用には専用アプリが用意されている。
◆ウィルコム無線LANオプション
http://www.willcom-inc.com/ja/plan/option/w_lan/
PHSでおなじみのウィルコムでも、公衆無線LAN対応プランを提供中。NTTコミュニケーションズによるホットスポットのエリアをほぼそのまま利用できるシステムとなっており、料金は700~1600円。その他に初期登録料1500円がかかる。
◆EM Wi-Fiスポット by エコネクト
http://emobile.jp/service/emwifi/
イー・モバイルの携帯電話利用者向けオプションサービス。月額料金は380円で、エコネクトのエリア(BBモバイルポイント、 livedoor Wireless、モビネクト)がそのまま利用できる。
(2012/6/22)
[森田 秀一]