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無料だけど大容量&モバイル対応! 充実の個人向けクラウド
(2012/12/7 06:00)
「クラウド」という言葉がIT業界を席巻しはじめて、はや数年。今でも「一時期の流行言葉だ」「これまでの用語の言い換えに過ぎない」など、さまざまな評価が入り交じるものの、用語としてはすっかり定着し、機能面での理解も進んだ感がある。
「本来ならローカルPCで管理していたデータをネット上のサーバーに保存する」という側面からクラウドを見つめた場合、個人ユース面での環境変化は小さくない。サーバーの大容量化に加え、PC-モバイル端末間のデータ同期などを気にする必要が減り、結果として、ITがより身近になったからだ。今回は、初期費用無料の個人向けクラウドサービスをおもに見ていこう。
個人向けクラウドの王道? オンラインストレージ
かつて、ワープロ・表計算ソフトで作成した文書は、個人のPCに保存するのが普通だった。それをインターネット上のサーバーに保存するためのサービスが「オンラインストレージ」だ。クラウドの登場以前から普及していたが、保存容量の向上やマルチデバイス対応の進展により、一層使いやすくなっている。クラウド入門にはまさにうってつけの存在と言えるだろう。
Google ドライブ
https://drive.google.com/
ブラウザーだけで使えるオフィス文書作成アプリ「Google ドキュメント」が原型。複数ユーザー間でのオンラインファイル共有などを取り込みつつ、現在のスタイルへと発展した。文書作成機能はそのままに、任意のファイルを保存する機能が追加された。無料プランの保存容量上限は5GB。
SkyDrive
https://skydrive.live.com/
マイクロソフトがオンラインサービス群「Windows Live」の1つとして提供していたが、その後ロゴだけでなく、機能も変更。初期容量は25GBから7GBに減ったが、Windows 8との深い連携、専用アプリを用いてのデータ自動同期などをサポートするようになった。
Nドライブ
http://ndrive.naver.jp/
いまや「LINE」ですっかり有名になってしまったNHNJapanのオンラインストレージサービス。無料ながら保存容量30GBで、他のサービスと比較しても際立つレベル。「Nドライブエクスプローラー」というソフトをインストールすると、Windowsのエクスプローラーから直接ファイルを操作できる。
Yahoo!ボックス
https://box.yahoo.co.jp/
オークション利用などのために普及している「Yahoo! JAPAN ID」でそのままログイン可能。標準では保存容量5GBだが、「Yahoo!プレミアム」(月額399円)に登録していれば50GBに増量される。スマートフォン、Windows用の各種サポートアプリも提供中。
Dropbox
https://www.dropbox.com/
米国発祥のデータ同期サービスとして特に著名。PCやスマートフォンに専用アプリを導入しておき、指定データを自動で同期するのが主眼ではあるが、オンラインストレージ的な用途も可能。課金なしでも容量2GB。友達紹介による増量機能もある。
SugarSync
http://www.sugarsync.jp/
米国のオンラインストレージサービスだが、2010年12月に「日本版」がスタート。ログイン画面も従来版・日本版でそれぞれ異なる。無料プランの容量は5GB。有料プランの初月は課金されないため、実質的な体験期間となっている。
Amazon Cloud Drive
https://www.amazon.co.jp/clouddrive
通販最大手のAmazon.co.jpが11月に日本展開を開始した。アカウントは通販と共通なので、利用規約に同意すればすぐに使い始めることができる。標準の保存容量は5GB。専用アプリはWindows/Mac対応。
クオンプ
http://www.quanp.com/
事務機メーカー「リコー」のオンラインストレージ。開発から運用までを同社が一貫して手がけている。無料の「トライアルコース」は容量1GB。Windowsやスマートフォンに対応した各種サポートアプリも豊富。
Pogoplug
https://pogoplug.com/ja/
手持ちのUSBハードディスクをクラウド対応にするアダプター製品で知られる企業だが、オンラインだけで完結するストレージサービスも展開中。無料プランの容量は5GB。
iCloud
https://www.icloud.com/
iOS端末やMac利用者向けのクラウド。一般的なオンラインストレージとは異なり、任意のファイルを自由にアップデートする機能はなく、iCloud対応アプリで作成した文書データや写真を保存する用途が中心。標準のストレージ容量は5GB。iPhoneのバックアップにもこの領域を使う。
ASUS WebStorage
https://www.asuswebstorage.com/
PCメーカー系のオンラインストレージは近年増加している。ASUS WebStorageもその1つ。申し込めば誰でも5GBまでアップロードできるが、あわせてASUS製PCのシリアルナンバーを入力すると特典が受けられる。
My Cloud ライブラリー
https://azby.fmworld.net/mycloud/library/
「My Cloud」は富士通製PC利用者向けのポータルサイト。そのサービスメニューの1つとして「My Cloudライブラリー」がある。2012年10月以降に発売された同社PCの購入者は、保存容量が5GBにアップ。アップロードファイルの種別制限もなくなる。
AcerCloud
http://www.acer.co.jp/ac/ja/JP/content/solution-acercloud-overview
こちらはエイサーのサービス。写真や文書を最長30日間・容量無制限でアップロードし、連携する他のデバイスと同期・共有することができる。
メール、写真、電子コンテンツ流通にも使われるクラウド
クラウドの世界はオンラインストレージ以外の分野にも広がっている。ウェブメールは企業での導入が進んでいるし、SNSにおける写真共有機能もクラウドのいち側面だ。また、いったん購入した電子書籍などのコンテンツを、いつでも、複数の端末からダウンロードできるサービスが「クラウド型」と表現される例もある。かたちを少しずつ変えながら進化するクラウドを見ていこう。
Gmail
https://mail.google.com/
保存容量が数十MB程度だったウェブメールの世界に、GB単位のストレージと使い勝手の良いユーザーインターフェイスを持ち込んだことで知られる。改めて説明するまでもないが、クラウドサービスの代表格。現在の容量は約10GB。
Outlook.com(プレビュー版)
https://www.outlook.com/
8月に提供を開始。マイクロソフト運営のウェブメールと言えば「Hotmail」だが、段階的にこの「Outlook.com」へ移行すると見られる。なお、Hotmailでは、保存容量を事実上の無制限としていたが、Outlook.comでどのような扱いになるか不明。
PlayMemories
http://www.sony.jp/camera/playmemories/
ソニー製のビデオおよびスチルカメラ利用者向けサービス。映像や写真を「PlayMemories Online」というクラウドへアップロードしておけば、スマートフォンから好きな時に閲覧したり、ユーザー間で共有することができる。保存容量は5GB。
ib on the net
http://www.ibonthenet.com/
オリンパスのフォトアルバムサービスだが、誰でも会員登録可能。4月の「フォトクラウドサービス」リニューアルにより、リサイズをともなうものの、写真保存枚数や期間の制限が撤廃された。
Facebook 写真
https://www.facebook.com/help/photos
文字ベースの近況投稿に加え、写真をアップロードして「アルバム」単位で管理できる。ヘルプによると、写真1枚ごとのサイズ上限は15MB以内。ただし、リサイズはされているようだ。1つのアルバムに1000枚まで保存できる。
mixiフォト(要ログイン)
http://photo.mixi.jp/
月ごとに200MBまでのアップロード上限はあるものの、全体では容量・枚数制限なしのフォトアルバムサービス。mixi内友達への限定公開ができる。
Google+
https://plus.google.com/
Googleが手がけるSNS。現在のシステムがスタートする際、写真管理サービス「Picasa」との統合が行われた。これにより、2048×2048ピクセル以内の画像は枚数無制限で保存できるようになった。なお、サイズを超えた場合は自動的に縮小される。
NTTドコモ フォトコレクション
http://www.nttdocomo.co.jp/service/entertainment/photo_collection/
ドコモの携帯電話およびスマートフォン利用者であれば、追加の料金負担なしで利用可能。写真および動画の保存容量は5GB。顔認識による写真整理機能、PCからの閲覧などにも対応する。
au スマートパス データお預かり
http://pass.auone.jp/storage/
月額390円で、auスマートフォン(Android)向けアプリが使い放題となる「au スマートパス」。その中にある「au Cloud」では、スマートフォンで撮影した写真や動画をクラウドへ自動保存してくれる。11月には保存容量が50GBに拡張された。
Evernote
http://evernote.com/intl/jp/
ブラウザー上、あるいは専用アプリからメモを作成し、スマートフォンをはじめとした各種端末から閲覧できるサービス。データは「ノート」単位で管理され、写真や各種ファイルを添付できる。毎月のアップロード容量上限は60MBだが、ストレージ総量には制限がない。
Amazon Cloud Player
http://www.amazon.co.jp/cloudplayer
Amazon.co.jpの「MP3ダウンロード」では、購入したデジタル配信楽曲が自動で専用クラウドへ保存される。これにより、実体ファイルを保存していないPCやスマートフォンからも楽曲を楽しめる。
BookLive!
http://booklive.jp/
一度購入した電子書籍をクラウド型の「My本棚」へと保管。一部作品を除き、何回でもダウンロードし直せるため、複数の端末で本が楽しめる。10月には、端末が手元にない状態でも機器認証を解除できる機能が追加された。
東芝 レグザクラウドサービス「TimeOn」
http://www.toshiba.co.jp/digital/timeon/index_j.htm
東芝製テレビ「レグザ」最新モデル向けにスタートしたサービス。テレビ番組をシーン別に検索できる「見どころシーン再生」機能が軸だが、クラウドを利用したアルバムやカレンダーなども用意されている。
エプソン モバイル&クラウドプリント
http://www.epson.jp/connect/
エプソン製のネットワーク対応プリンターで利用できる「Epson Connect」機能を紹介する。クラウドの観点から注目したいのは「メールプリント」。専用メールアドレス宛にファイルを送信すると、インターネット経由で印刷を実行できる。プリンターの電源がオフの場合は、後から再印刷可能。
サイボウズLive
https://live.cybozu.co.jp/
企業向けグループウェア「サイボウズ」のクラウドサービス版。ローカル環境にサーバーを用意する必要がなく、200名まで無料で利用できる。
gooからだログ
http://karada.goo.ne.jp/
「クラウド型」を標榜する健康管理サービス。体重や体脂肪量を日々記録することができる。スマートフォンアプリからの利用に加え、専用体重計で実際に取得したデータをアップロードすることが可能。
NTTドコモ 2012冬モデル 新サービスの特長
http://www.nttdocomo.co.jp/product/2012_winter_feature/new_service/
NTTドコモでは「ドコモクラウド」ブランドのもとで、「しゃべってコンシェル」などのサービスを提供しているが、電話帳およびメール機能のクラウド化も段階的に進めている。PC上での電話帳編集やメール閲覧が2013年初頭にも実現する見込み。