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「ほぼ日手帳 2017」が9月1日発売、「MOTHER2」コラボ版など全79種のお披露目イベント開催
2016年8月19日 20:27
糸井重里氏が主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼ日)」のプロデュースによる手帳「ほぼ日手帳 2017」のお披露目イベントが8月20~29日に東京・南青山で開催される。人気ゲーム「MOTHER2」とコラボしたバージョンを含め、全79種類の手帳が展示される。手帳の販売は9月1日から。本稿では、報道関係者向けに先行開催された内覧会の模様をお届けする。
誕生から16年目のこだわり手帳、判型充実、そして遊び心も
ほぼ日手帳は2002年版の登場以来、毎年販売されている。「1日1ページ」「文庫本サイズ」を基本コンセプトとし、手帳カバーのラインアップを非常に多くそろえているのが特徴。現在はこのオリジナル版判型の手帳に加え、より大きなA5サイズの「カズン」、薄さを重視した見開き1週間タイプの「weeks」、さらには英語版なども製作されている。2016年版は61万部を販売したという。
ほぼ日手帳では各ページの模様に「方眼」を用いており、文字・図・イラストいずれも書きやすくなるよう工夫されている。また、方眼の大きさについては試行錯誤が繰り返されており、当初の4mm方眼から現在は3.7mmへと変更された。
そのほか、手で押さえなくても大学ノートのようにページが開き続ける構造になっており、さらに超軽量用紙を採用することで、携帯性にも配慮した。
また、手帳の随所に「日々のことば」を掲載。ほぼ日の記事から抜き出した名言・格言が楽しめる。巻末付録も2017年版では「全国おみやげおやつリスト」「いぬねことの接し方」を掲載するなど、独特の遊び心を盛り込んだ。
手帳の価格はカバーおよび判型の組み合わせによって異なる。一例として、オリジナル判型の手帳と「カラーズ ブラック×ピスタチオ」カバーのセットが3780円(税込・送料別)。直販ストア「ほぼ日ストア」を通じて販売されるほか、一部商品は大型雑貨店「ロフト」の店頭でも購入可能。
直営ストア限定品を含む、79種類の手帳を一挙展示
お披露目イベントの会場となるのは、ほぼ日が運営するスペース「TOBICHI」。ほぼ日が手がける各種グッズの販売、ワークショップなどが常時行われている。8月20日~29日には、ほぼ日手帳2017を展示。一般客が自由に触れ、手帳カバーのデザインなどを確認できる。イベント開館時間は11時~20時。
TOBICHIは東京メトロの表参道駅から徒歩約10分。青山霊園にほど近い場所に立地する。TOBICHIはやや離れた2つの建物から構成され、今回のイベントは「TOBICHI2」の2階が会場になっている。
会場はギャラリー風の配置となっていて、ほぼ日ストア限定品を含む全79種を一度に見られる数少ない機会としている。19日の報道関係者向け内覧会には、ほぼ日手帳の製作スタッフも集まり、取材に応じた。
現在、ほぼ日手帳の製作には携わる中核メンバーは約10名ほど。これに他分野のスタッフが必要に応じて合流する体制をとっている。また、具体的なデザインや仕様の策定はスタッフが中心に行うものの、利用者から寄せられた意見やアンケートの結果などを適宜反映させている。2017年版のオリジナルおよびカズンでは、手帳を使い始める際のウォーミングアップ用ページが追加され、各月ごとの扉ページのデザインを改良。weeksでは月間カレンダーのレイアウトや祝日表記が見直された。
当初はオリジナル版だけだった判型についても、拡充させた。そもそもオリジナル版は、かつて糸井氏が常に文庫本を持ち歩いており、その欄外をメモ代わりに使うというクセが着想の1つになっている。そこへ「1日1ページ」の理念が加わったが、その反動でページ数がどうしても多くなるため、手帳の重さ・厚さなどへの要望が多く寄せられたという。
これに対して「もっと大きな判を作れば相対的に(オリジナル版が)軽い印象になるのでは?」という逆転の発想(?)で生まれたのがA5サイズの「カズン」とのこと。ただ、これだけには終わらず、ビジネス用途を意識して背広の内ポケットに入るようにした「weeks」や、半年ごとの分冊版「avec(アヴェク)」も後にラインアップしている。
手帳カバーのバリエーションの豊富さはほぼ日手帳の大きな魅力。安価なものから、4万円を超える牛革モデルまでラインアップされている。ファッションブランド「mina perhonen(ミナ ペルホネン)」とのコラボカバーは、服を仕立てた際の余り布をパッチワークでまとめ上げた。貴重な布地を使っているため、このカバーについてはほぼ日ストアでの抽選販売となる。
また、2016年版に引き続き、人気ゲーム「MOTHER2」のデザインをあしらったカバーも3種類用意された。
1年使い終わったら本になる、紙の手帳ならではの魅力
近年はスマートフォンが普及し、単にスケジュールを管理するだけであれば無料のカレンダーアプリを利用する手もある。一方で、「アナログで残す良さもあるのでは」と語るのが、ほぼ日手帳の製作スタッフである大和倫子さん。
「ほぼ日手帳を1年通して使い終わった後、まるで1冊の本のようになっている『LIFEのBOOK』という考え方があります。手帳を何年後かに見返すと、字の書き方であったり、逆に何も書き込んでいないページから思い出がよみがえったり……。デジタルとはまた違った趣きがあると思います。」(大和さん)
また、必ずしも書き込むことだけにこだわらず、チケットの半券、レシート、さらにはカップラーメンのフタなど、ページへ貼り込むのも1つのアイデアという。「コレという使い方は必ずしもありません。Twitterでほぼ日手帳のハッシュタグ(#ほぼ日手帳)を見ていると、製作スタッフが思いもつかないような使い方もいらっしゃるので、参考にするのもいいと思います」(大和さん)。