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「N高等学校」が東京・大阪で通学コース開校、「代ゼミスクールN」には医学部受験用プラン新設、来年4月より
2016年10月14日 13:49
ネット×リアルの「N高通学コース」
今年4月に開校したN高等学校では、インターネットで完結できる授業システムを提供しているが、「学校に通って勉強したい」というニーズに応え、東京(代々木)、大阪(心斎橋)に2校のキャンパスを新設し、「N高通学コース」を開校する。
各キャンパスの定員は200名。年間費用は週5日コースが83万5700円、週3日コースが61万9700円、週1日コース(土曜日のみ)が40万3700円。入学資格は中学卒業(見込)または高校在籍経験者、高校転学希望者。
通学コースでも、従来通りネットの映像授業を活用する。高校卒業資格取得のための授業をネットで行うことで、生徒は自由な時間を増やせるため、空いた時間にリアルな場でのコミュニケーションを活かしたカリキュラムを提供する。
例えば、各業界で活躍する専門家を講師として迎える特別授業「スペシャルN」では、毎月設定されたテーマでグループワークを実施。プレゼンテーションを行う参加型授業により、生徒の主体性や問題解決能力を養う。外国語授業では、バイリンガル講師による英語・中国語の実践的な会話授業を行い、中国語検定3級、TOEFL iBT 70点、英検2級取得を目指す。
このほか、スマートフォン向けの双方向学習アプリ「N予備校」で提供している大学受験講座やプログラミング、複数の生徒で本を輪読する「サークルリーディング」なども実施する。
生徒40~50人に対し、3人の担任・担任助手を配置。なお、担任の教師は授業を行わず、生徒の習熟度に合わせた個別指導や面談、コーチングなど対話を重視した指導に専念することで、主体的に学習できるようなサポートを行っていく。一般的な全日制高校では、学校の学習ペースに合わせられない生徒は授業で取り残されがちになるが、通学コースでは生徒に合わせた学習ペースで学べることを特徴としている。
角川ドワンゴ学園理事の大井川和彦氏は、「(自分の)ペースを守って学べるのはネットの最大のメリットの1つではないかと考える。また、自分でペースを作れない生徒には担任が徹底的にサポートする体制を取っている。ネットとリアルを融合した未来の学校の環境を目指している」と通学コース新設への意気込みを語った。
角川ドワンゴ学園理事の川上量生氏は「現在の学校の指導方法の中でインターネットやITなどの動きに追いついていない部分を埋めていく」としている。授業料については、「一般的な学校に比べて特に高いわけではなく、実施している内容からすると相当安いと思っている」とした。
また、角川ドワンゴ学園理事の志倉千代丸氏によると、通学コースは「教育のプロではない僕らなりに実践的なものは何か考えたとき、学校指導要領の中で可能なところを残した結果できたもの」としている。
「代ゼミNスクール」に医系専用プラン新設
大学受験に特化したコース「代ゼミNスクール」には、医系専用プランを新設する。代々木ゼミナールの専用校舎で受講できる。今回、新たに各科目のマンツーマン個別指導を担当する講師と、担任スタッフである「学びのプロデューサー」がチームを組み、医学部合格に向けた受験勉強を行う。入学資格はN高等学校在籍者またはN高等学校への入学希望者(転入・編入含む)のうち、医学部志望者。
高校1~3年生向けの「Exceed」プランの対面・映像授業では通学日数を1~6日まで選択可能。選択した日数に応じて個別指導を週1~6コマまで受講できる。授業料は、週1日コースが71万円、週2日コースが132万円、週3日コースが196万円、週4日コースが255万円、週5日コースが319万円、週6日コースが375万円。
高校3年生向けの「Premium」プランでは、週6コマまで受講できる個別指導に加え、対面授業・映像授業などの代ゼミ全講座を受講可能。担任である学びのプロデューサーと講師による「合格指導法戦略会議」や、生徒の学力特性と入試問題の相性を考慮した「受験校マッチング診断」により、受験対策を行う。授業料は週6日間で393万円。
また、面接・小論文対策として株式会社日本入試センターが運営するY-SAPIXのオリジナル授業「リベラル読解研究」や英語4技能試験対策として、株式会社ベストティーチャーの「オンライン英会話」も活用。リベラル読解研究では、哲学・歴史・経済などの多様な分野に関する書籍を読んで討論を実施。医学部合格だけでなく、「医師としての将来を見据えた人間力を身に付ける」ことを目指していく。
大井川氏は、同プランが「代々木ゼミナールが総力を挙げてサポートする画期的なもの」としている。「医学部合格を確実なものにするためには、生徒の特性、受験する大学入試問題の傾向を踏まえながら、きちんとした戦略を立てることが重要になる」と述べた。
9カ月で英語をマスター、N高×ベルリッツの「国際留学コース」
「国際留学コース」は、ベルリッツ独自の語学教授法「ベルリッツ・メソッド」を活用したN高等学校向け特別プログラムにより、即戦力となる英語力を9カ月で習得する通学コース。国内では6カ月にわたるグループレッスンまたはマンツーマンレッスンを行い、海外留学では3カ月間オーストラリアに滞在する。中学校英語の復習レベルからCEFRヨーロッパ言語共通参照枠A2-B1相当以上の到達を目指す。
グループレッスンは、東京(新宿)、名古屋(名古屋駅前)、大阪(梅田)にあるベルリッツランゲージセンターで実施。マンツーマンレッスンはベルリッツが全国に展開する60カ所の教室で行う。受講料は、国内グループレッスンが131万円、マンツーマンレッスンが135万円。別途、入学金3万2400円、教材費4万5000円がかかる予定で、留学費用は160万円。なお、受講資格はN高等学校在籍者のみとなる。