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KDDIがビッグローブを完全子会社化へ 総額約800億円で

 KDDI株式会社は、2017年1月末をめどに、ビッグローブ株式会社(BIGLOBE)を完全子会社化すると発表した。日本産業パートナーズ株式会社(以下、JIP)が管理・運営する日本産業第四号投資事業有限責任組合などから、ビッグローブの全株式を取得する株式譲渡契約を12月8日付けで締結したという。取得額は総額約800億円。

 かつてはNEC傘下だったビッグローブだが、NECは2014年に、保有する全株式(発行済み株式の78.0%)をJIPの投資ファンドが出資する特別目的会社へ譲渡していた。

 ビッグローブは、固定回線を利用したインターネット接続サービスを事業展開しており、2016年9月末時点で200万人超の会員を抱えているほか、モバイル事業でも約40万人のユーザーがいるとのこと。

 一方のKDDIも2016年9月末時点で、auケータイ・スマートフォンなどの契約数が3858万件、「auひかり」ブランドのFTTHサービスやCATVサービスをはじめとする固定通信サービスの契約数が904万件と、多くのユーザーを抱えている。さらに近年は、「au WALLET」「au WALLET Market」を中心とした決済・物販事業の展開といった、通信領域以外のサービス提供にも取り組んでいるとのこと。

 今回のビッグローブ子会社化により、両社はそれぞれの顧客基盤・事業ノウハウなどを活用し、通信領域にとどまらず、決済や物販事業など非通信領域でも、両社のシナジーによる事業拡大を図るとしている。

 なおビッグローブからも、株主の変更がアナウンスされた。同社では、「お客様に現在提供しているサービスやキャンペーンについては、従来と変わることなく、引き続きご利用いただけます」とコメントしている。