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Amazon AWS、うるう秒の1秒分を前後12時間の1秒を1/86400長くして吸収

 協定世界時(UTC)の2016年12月31日と2017年1月1日の間に「23時59分60秒」が挿入される“うるう秒”に対して、Amazonでは、AWS調整時刻(AWS Adjusted Time)において前後12時間、計24時間分のクロックを変更することで対応すると明らかにした。この対応は2015年6月30日(日本時間7月1日)と同様のもの。

 具体的には、UTCの2016年12月31日12時00分00秒からクロックを変更し、1秒を1/86400秒ずつ長くする。これによりUTCの23時59分60.5秒に、サーバーが供給する時刻が1月1日0時00分00秒となり、UTCの2017年1月1日12時00分00秒に時刻の同期が完了、クロックが元に戻される。

 なお、Amazon RDSインスタンスでは、一部を除いて、うるう秒直前の秒を2回記録するという。インスタンスがUTCに設定されていれば、23時59分59秒が2回記録されることになる。Oracle 11.2.0.2/11.2.0.3/12.1.0.1についてはAWS調整時刻に従うとのこと。また、Amazon EC2インスタンスにおけるAmazon Linux AMIでも、通常のLinux OSと同様に1秒戻る動作が実施され、うるう秒直前の秒が2回記録される。

 このほかのAWSリソースはAWS調整時刻に応じるため、前後24時間のクロック変更により、うるう秒の1秒が吸収される。

 Microsoftでも、Azureなどのクラウドサービスにおいて、同様に前後24時間のクロックを変更することで、うるう秒の1秒を吸収する。また、Windows OSでは特に変更を行わず、NTPサーバーとの同期により対応するとしている。ただし、Amazonによって提供されるWindows AMI(Amazon Machine Image)を利用しているインスタンスは、AWS調整時刻に従うとのこと。

 GoogleのPublic NTPサーバーでも同様の方法でうるう秒の1秒を吸収するが、Googleの場合は前後10時間にわたりクロックを0.0014%送らせるかたちだ。