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Adobeを偽装したメールから、ネット銀行の不正送金ウイルスに感染する恐れ
「Document Cloudのお支払いが確認できませんでした」という文面で拡散中
2017年10月6日 15:55
【サイバー犯罪対策課】
— 警視庁サイバーセキュリティ対策本部 (@MPD_cybersec)2017年10月5日
ウイルスをダウンロードさせるメールが拡散中!件名は「お支払いが確認できませんでした」です。本文は、本文中のリンクをクリックするよう誘導する内容となっていますが、リンクをクリックしてダウンロードされるファイルはウイルスです。ご注意ください!
「お支払いが確認できませんでした」という件名で、ウイルスをダウンロードさせるメールが拡散中だとして、警視庁サイバーセキュリティ対策本部がTwitterアカウントを通じて注意を呼び掛けている。メール本文中のリンクをクリックしてダウンロードされるファイルは、ウイルスだという。
メールの具体的な文面は、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(Japan Cybercrime Control Center:JC3)のウェブサイトで注意喚起情報として公開されている。JC3では、「DreamBot」や「Gozi」(別名「Ursnif」「Snifula」「Papras」など)といったウイルスの感染拡大を図るために出回っているメールについて、情報を取りまとめて発信している。これらは金融機関のアカウント情報の窃取などを行うウイルスで、感染すると、インターネットバンキングの不正送金などの被害に遭う恐れがある。
JC3が10月5日付でウイルスメールの具体例として情報を公表したのは、送信日が同日のもので、件名は「お支払いが確認できませんでした」。本文では、「Document Cloudのお支払いが確認できませんでした。引き続きサービスをご利用いただくためには、お支払い方法を含むお客様の登録情報をご確認の上、更新をお願いいたします。お客様のアカウント情報は、下記「アカウントの管理」ボタンから更新いただけます。」として、「アカウントの管理、詳しくはこちら」のリンクから、不審なサイトにあるZIPファイルのダウンロードへ誘導するもの。「Adobe Document Cloudチーム」からの通知メールを装っている。
Adobeをかたり「Document Cloudのお支払いが確認できませんでした」などとするメールについては、アドビシステムズ株式会社でも9月28日の時点で確認しており、同社サポート担当のTwitterアカウントで、文中のリンクを開かないよう注意を呼び掛けていた(10月2日付関連記事『Adobeから身に覚えのない「お支払い確認」→不審なリンク先からファイルをダウンロードさせる偽メールが出回る』参照)。
【注意喚起】「Document Cloud のお支払いが確認できませんでした。」というメールが送付されたとご報告を受けております。
— アドビ サポート担当 (@AdobeSupportJ)2017年9月28日
社内で確認を行っておりますが、文中のリンクは開かないようご注意ください。
アドビによると、同様のメールの送信は、10月6日現在も続いているようだという。