ネットスター、中小企業向けSaaS型“止めないWebフィルタリング”
ICTセンサーの概要 |
ICTセンサーで利用するセンサー端末 |
Web閲覧管理の画面イメージ |
ネットスター株式会社は7月6日、SaaS型の中小企業向けIT資産管理サービス「ICTセンサー」を発表した。IT資産台帳の自動作成機能をはじめとした資産管理機能、Web閲覧管理機能、プロセスやハードウェアの稼働管理機能などを提供する。価格は初期費用が10万800円から、月額費用が1万4700円から。
ICTセンサーは、SaaS形式で提供する中小企業向けの資産管理サービス。クライアントPCにエージェントソフトウェアをインストールしない「エージェントレス」方式でサービスを提供するほか、SaaS型であるため、管理サーバーをユーザーが自ら設置・管理する必要がない。また、電話やリモートアクセスツールなどを活用した設定・運用支援も提供されるため、SaaSならではの特徴とあわせ、専任のIT管理者がいない中小企業での利用に最適という。
利用にあたっては、ログの収集を担当するセンサー端末をユーザー企業のネットワーク内に設置すればよく、端末はネットスターが貸し出す。集めたログはセンサー端末が一定間隔(初期設定では10分)ごとにインターネット上にあるサーバーへアップロードし、サーバー側で集計を行う。
主な機能としては、個々のユーザーが閲覧したWebページの情報を確認できる「Web閲覧管理」、ハードウェア/ソフトウェア台帳を自動作成する「資産管理」、PCのパフォーマンスやプロセスの稼働状況、セキュリティ対策などの状況を確認できる「稼働管理」といった機能を標準で搭載。管理者は、こうして集計されたデータをWebブラウザから参照して、自社の状況を詳細に確認することができる。加えて、アラートが発生した場合には、あらかじめ設定した管理者・上長などへメール通知したり、違反行為が確認されたユーザーにポップアップ通知したりする機能も備えた。
Web閲覧管理機能については、URLフィルタリングで培った技術を利用し、ユーザー個々の閲覧履歴を詳細に追跡可能。URLフィルタリング自体は搭載しないが、Web閲覧管理機能によって、管理者がWebの利用状況を把握できるため、「(一般ユーザーが)見られていると感じることによる抑止効果、つまり『止めないフィルタリング』効果が期待でき、コスト削減に寄与できる」(営業部 プロダクトサービス営業課 主任の東信隆氏)とのこと。また稼働管理機能では、ハードウェア、ソフトウェアの利用状況を可視化できることから、「遊休資産を把握し、有効活用によるコスト削減にもつなげていける」(東氏)効果があるとした。さらに有償オプションでは、印刷やログオン/ログオフ、デバイス接続などの履歴を管理する「操作管理」、ファイルの作成・更新・コピー・移動などを管理する「ファイル管理」の両機能も追加でき、段階的なPC資産管理を実現可能だ。
なお、これらの資産管理機能は、クライアント管理ソフト「LogVillage」を手掛ける蒼天との技術提携によって実現した。
管理可能なPCのOSは、Windows Vista Business/Ultimate、Windows XP Professional、Windows 2000 Professional SP4以降、Windows Server 2003/2000 Server SP4以降で、Windows Server 2008にも対応する予定。また、Internet Explorer 6/7/8と、Firefox 1.5/2.0、Firefox 3.0(予定)のWeb閲覧ログを収集できる。レポート閲覧用のWebブラウザとしては、Internet Explorer 7を推奨している。
サービスは最小10ユーザーから利用でき、最低契約期間は6カ月。価格は、10ユーザーの場合で、初期費用が10万800円から、月額費用が1万4700円から。また50ユーザーの場合では、初期費用が16万8000円から、月額費用が5万1450円から。
ネットスターでは、主にPC30台~100台程度(最大300台)の環境での利用を想定。「ウイルス対策やファイアウォールを導入していても、社内の管理ができていないような企業にお勧めしたい。ICTセンサーの導入によってPCの利用状況を確認できるようになるので、それを受けた、新たな対策が可能になるだろう」(東氏)としている。なお同社では、今後3年間に2000社、10万台のPCへの提供を目指す。
関連情報
(石井 一志)
2009/7/6 15:23
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