ネット広告利用率は大手76%、中小17%。「ネット広告白書2010」


 インプレスR&Dは、インターネット広告とマーケティングの最新動向を解説する書籍「ネット広告白書2010」を9月10日に発売する。価格は7140円。

 ネット広告白書2010は、大手・中小広告主および個人を対象とした120点の調査結果と、専門家37人の寄稿により、インターネットを活用した企業コミュニケーション戦略について解説した書籍。

 大手広告主向けの調査は、日本アドバタイザー協会Web広告研究会が会員社を対象に実施。有効サンプル数は62社。中小広告主向けの調査は、インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所が「Yahoo!リサーチ」を利用し、何らかの媒体に広告を出稿している従業員規模300人未満の広告・マーケティング担当者を対象に実施。有効サンプル数は1200人。個人向け調査も同様に「Yahoo!リサーチ」を利用した。有効サンプル数は1741人。

 調査によると、インターネット広告を利用したことのある企業の割合は、大手広告主で76%、中小広告主では17%と大きな差があり、従業員規模が大きくなるほどインターネット広告の利用率は高くなる傾向が見られた。一方、広告宣伝費に占めるインターネット広告の割合は、大手広告主が平均5.1%、中小広告主が平均38%で、中小広告主の方がインターネット広告の割合が高い。インターネット広告が「非常に重要な位置付け」「重要な位置付け」と回答した割合は、大手広告主が66%、中小広告主が69%で大きな差は無い。

 個人向けの調査では、インターネット広告のクリック経験率はPCが34.6%、携帯電話が36.5%となった。クリックした広告が情報源となることがあるかという質問では、「よくある」「たまにある」の合計が76.3%に達した。

 また、回答者の51.2%はSNSに参加しており、そのうちの約4割(全体の20.8%)が企業の公認コミュニティにも参加。企業の公認コミュニティについては、「非常によいと思う」「よいと思う」と回答した割合の合計が32%で、「あまりよいとは思わない」「よいとは思わない」の合計9.5%を上回った。このほか、動画共有サイトで企業が提供する映像を見たことがある割合は46.4%、ブログやマイクロブログで企業が発信する情報の取得状況は19.2%などとなっている。


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(三柳 英樹)

2009/9/1 16:15