Winnyノード数は無罪判決後やや増加? ネットエージェント調査


 ネットエージェントは14日、Winny開発者の金子勇氏が10月8日の控訴審判決で無罪となったことを受けて、判決前後(10月1日~12日)におけるP2Pファイル共有ソフトのノード数に関する調査結果を発表した。

 Winnyについては、判決日当日の10月8日のノード数は27万5841ノードで、以降も9月の平均(20万5235ノード)に比べてやや増加が見られると分析している。これは、ノード数が多くなる傾向のある週末と重なっていることもあるものの、依然として30万ノード近くの国内最大規模のP2Pネットワークだとしている。

Winnyのノード数推移

 Shareについては、判決当日の10月8日のノード数は15万4958ノードで、以降は週末にかけて増加しているものの、判決に影響されたような特別な変化は見られなかったと分析している。また、Shareは特に映像関連の違法ファイルが多く流通していることもあり、依然として人気の高いP2Pソフトだとしている。

Shareのノード数推移

 Perfect Darkについては、10月に入ってからのノード数は常に9月の平均(5万4713ノード)を上回っており、10月12日には初めて6万ノードを突破(6万332ノード)。2009年3月以降、常に右肩上がりにノード数が増加しており、今後も引き続き最も警戒が必要なP2Pソフトだと分析している。

Perfect Darkのノード数推移

 2009年度第2四半期(7月~9月)のノード数推移でも、WinnyとShareは減少傾向だが、Perfect Darkは増加傾向となっている。

 ネットエージェントでは、今回の判決によって安易な気持ちでP2Pソフトを利用し始めるユーザーが増え、その結果として暴露ウイルスへの感染者や情報漏えいが増加するというマイナスの可能性も懸念されると指摘。暴露ウイルスへの感染には細心の注意を払うとともに、企業や官公庁に対しては再度、セキュリティポリシーの教育・徹底を行い、潜在する脅威を取り除くことを推奨している。


関連情報

(三柳 英樹)

2009/10/14 17:05