「検索はドラマ」、グーグルが検索サービス訴求キャンペーン


グーグルの辻野晃一郎代表取締役社長

 グーグルは19日、Googleの各検索サービスを訴求する企画「Google『さがそう』キャンペーン」を開始した。特設ページでは、検索サービスの利用イメージを動画で紹介する「検索ストーリー」を視聴できる。

 「検索ストーリー」では、あるユーザーの検索行動を30秒の動画にまとめている。Googleの検索画面と入力されるキーワード、検索結果の画面が次々に出てくるが、それによって検索している人物の物語がわかる仕掛けだ。

 例えば、「あたらしい毎日」 というタイトルの動画では、「女性 下北沢 賃貸マンション」「通勤ラッシュ 混雑率」「通勤ランをはじめたい」「ホノルルマラソン エントリー」などが検索されていく。同時に、各検索サービスの利用例を紹介するかたちにもなっている。

 グーグルが同日開催した報道関係者向けの説明会「Google 検索Day」において、辻野晃一郎代表取締役社長は、「検索はドラマだと思っている。探す行為そのものが感動体験。何かを探すワクワク感を大切にしながら、これからも検索のテクノロジーを高めていきたい」と語った。

 グーグルの岩村水樹執行役員マーケティング本部長は、具体的なキャンペーン内容について説明した。今回は、「進化する検索の機能」「多様で便利な検索」「ユーザーの探求心、夢をサポート」の3点をメッセージにしているという。また、「検索キーワードは単語にすぎないが、その背後にあるユーザーのストーリーを語るもの」だとコメントした。


初期の米Google検索技術の進化キャンペーン動画

検索キーワードから動画を自動作成

検索ストーリーメーカー

 「Google『さがそう』キャンペーン」では、ユーザーから「検索ストーリー」動画を募集するコンテスト「Google『検索ストーリー』アワード2010(仮称)」を実施する。

 「YouTube」に特設サイトを開設し、「2010年 私のストーリー」「自由課題」という2つのテーマで動画を募集する。期間は12月2日から2010年1月18日まで。受賞作品の発表は1月31日。グランプリに選ばれれば、YouTubeのトップページに動画が掲載される。

 コンテストへ応募する際は、検索キーワードから動画を作成できるサービス「検索ストーリーメーカー」を使用する。今回のキャンペーンにあわせて提供されるサービスで、Webブラウザ上で利用可能。検索キーワードを5つまで設定し、あらかじめ用意された音楽を選ぶと、自動で動画が作成される。

 動画では、設定したキーワードで実際にWeb検索や地図検索をした結果の画面が表示される。グーグルの倉岡寛プロダクトマネージャーによれば、「システム側で検索を実行し、生成されたページをキャプチャして動画にしている」とのこと。仮に、Web検索のトップに画像など他人の著作物が表示された場合、そのまま動画になってしまうが、削除要請などがあれば対応を検討するという。


動画にしたいキーワードを入力動画に設定できる音楽は5種類作成された動画を確認したらアップロード

検索関連の新機能をまとめて紹介

日本チームの新機能

 「Google 検索Day」ではこのほか、ここ数カ月間で公開された検索関連の機能もまとめて紹介した。

 野球やサッカーのチーム名、相撲の力士名で検索すると、最新の試合結果を検索結果ページのトップに表示する機能、地震や地震速報で検索すると国内の最新の地震情報を検索結果ページのトップに表示する機能などを紹介した。

 さらに、Web検索の結果を、動画やブログ、更新期間などで絞り込める「検索ツール」を説明。「プレビュー表示」機能で、検索結果にあるサイトのサムネイルを表示するところをデモした。さらに、飲食店などの検索結果には、提携するレビューサイトの評価も表示する「リッチスニペット」機能を準備中だという。

 「Google モバイル」では、急上昇ワードのインターフェイスをリニューアルした。キーワードに関するニュースや画像の検索結果も表示するようになり、「これで、なぜ急上昇したのかがわかる」とのこと。また、地図検索ではPCとの連携を強化。PCで地図検索した際、スポット情報に付けた星印をモバイル版と同期できるようになった。「これにより、地図をプリントアウトして持ち歩かなくて済む」という。

どの端末でも最適な検索結果を表示食べログなどの提携サイトのデータを表示地図検索におけるPCと携帯電話の連動機能


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(野津 誠)

2009/11/19 20:02