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WSJ日本版サイトがオープン、月額1980円で有料会員向け記事も


サイトオープンイベントの登壇者ら
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパン株式会社は15日、金融経済紙「The Wall Street Journal」の日本版ニュースサイト「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(以下、WSJ日本版)」を本格開始した。

 WSJ日本版では、金融やビジネスに関する分析記事、世界のオピニオンリーダーからの寄稿記事、ライフスタイル関連の記事などを掲載する。日本語訳だけでなく、原文(英語)に切り替えられる記事もある。また、各記事には、ブログやSNS、ソーシャルブックマーク、TwitterにURLを貼り付けるためのボタンも用意する。

 最新1週間の記事は、会員登録の手続き不要で無料で閲覧が可能。無料会員登録をすれば、2010年1月から、記事へのコメント投稿や当日の最新ニュースをまとめたメールニュースを受け取れるようになる。また、一部の記事は有料になっているほか、掲載開始から1カ月を過ぎた記事はアーカイブ化され、有料会員のみ閲覧できるようになる。購読料は1カ月1980円、6カ月9960円、1年間1万6560円。

 ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパンは同日、日本版サイト開設に伴うイベントを都内で開催し、講演やサイト紹介を行った。

 WSJ日本版の小野由美子編集長によれば、米国版の記事(1日200本以上)から、日本の読者にも関係が深いと思われる金融やビジネス、IT、米国の政治経済などの記事を1日30本ほど翻訳し、日本版に掲載するという。

 米国版から翻訳・掲載されるまでの時間は、記事によって異なる。即時性が必要な記事は、短く翻訳したものを速報的に掲載。全文を読む必要がある記事はすべての翻訳が完了した上で掲載する。今後は携帯電話向けサイトも検討するという。

日本初の本格的有料オンラインメディアを目指す、3年で黒字化へ

ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパンの北尾吉孝代表取締役
ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパンのトッド・ラーセン取締役

 ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパン代表取締役の北尾吉孝氏(SBIホールディングス代表取締役執行役員CEO)は、WSJ日本版の開設について、「絶好のタイミング。これ以上遅くすることはできない」と話す。今後、日本は海外投資が重要になることや、世界の株式市場の一体化などを説明し、海外情報の必要性を訴えた。

 また、年間購読料が103ドルのWSJ米国版の購読者数は2009年3月で106万7000人、月間平均2152万ユニークユーザーとなり、「成功している数少ない有料オンラインメディア」だと説明。そのノウハウを生かせることから、「WSJ日本版は、日本初の本格的有料オンラインメディアになる」とアピールした。さらに、「WSJの分析的で示唆に富んだ記事を配信できる」とし、投資家に役立つ情報を提供可能だと述べた。

 なお、ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパンは、SBIホールディングスと米Dow Jones&Companyが設立した合弁会社。北尾氏は、「SBIグループはネット金融を中心とした金融コングロマリット。1000万人の顧客基盤を有し、顧客属性はWSJ米国版と近い」と説明する。SBIグループ各社との相互プロモーションを行い、WSJ日本版の購読者を伸ばす考え。具体的な目標数は本格開始後の動向を見てからだとしたが、「3年で黒字化したい」と語った。このほか、将来的には、米国版の記事翻訳・掲載だけでなく、日本版からも情報発信をしたいという。
グローバルな情報の重要性 The Wall Street Journalの歴史 時差の関係上、世界で2番目の早さで情報掲載

 ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパン取締役のトッド・ラーセン氏(ダウ・ジョーンズ・コンシューマー・メディア・グループ最高執行責任者)は、「昨今はかつてないほどに社会や経済が相互接続している。それにより、グローバルで信頼できる報道が必要になっている」と話す。

 アジアにおける各国語版は、中国に次いで日本が2番目。ちなみに、中国版の購読者数は70万人を超える。また、iPhoneやBlackBerryなどのスマートフォン向けに、WSJ米国版が購読できるアプリを提供しており、好評を得ていると説明。動画配信も拡大しており、テキストによるニュースやコラムなどを補完するものだとした。

 このほか、外交評論家の岡本行夫氏が基調講演を行い、WSJ日本版の開始を歓迎すると述べた。岡本氏は、日本と諸外国では国際認識にズレがあると指摘。海外の経済動向を紹介し、日本的な思考や暗黙知のままでは世界から取り残されるとした。また、WSJ日本版が「世界と日本をつないでくれる」と語り、「日本的な以心伝心の社会から一歩出て、世界を見て欲しい」と話した。

外交評論家の岡本行夫氏 鏡開きと乾杯も行われた


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(野津 誠)

2009/12/15 20:27

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