携帯プラットフォーム「Symbian」、全ソースコードを公開


Symbian開発者向けサイト

 Symbian Foundationは4日、「Symbian」プラットフォームの全ソースコードを公開したと発表した。当初は完全公開の日程が2010年中ごろに設定されていたことから、公開が4カ月ほど早まったとしている。

 Symbianプラットフォームの全108パッケージのソースコートは、Symbianの開発向けサイトからダウンロードできる。ほとんどのパッケージは、オープンソースライセンスの1つであるEclipse Public License(EPL)の下で公開されている。一部のツールが含まれるパッケージに関しては、他のオープンソースライセンスが適用されている。しかし2010年前半までには、すべてのソースコードがEPLにて公開される予定だ。

 公開された中には、アプリケーション開発のための「Symbian Developer Kit」、このプラットフォームを使った携帯端末開発のための「Product Development Kit」の双方が含まれている。

 EPLが採用されているため、どんな個人あるいは企業でも、このソースコードをもとに製品を開発し、ライセンスの範囲内で利益を得ることが許されている。携帯電話端末だけでなく、あらゆる製品に利用することが可能だ。

 Symbianの最新プラットフォームである「Symbian^3」は、2010年第1四半期に全機能が完成する予定で、全ソースコードが公開される。また、今後開発予定の「Symbian^4」などのプラットフォームでも、全ソースコードが公開されると説明している。

 Symbianプラットフォームは、10年以上にわたって開発が続けられ、2008年にフィンランドのNokiaに買収された後、現Symbian Foundationに組織を移した。現在、世界中の3億3000万携帯端末で使用されているという。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/2/5 11:35