NTTドコモ、ノキア、ソニー・エリクソン、モトローラの4社は、Symbian OSをベースにした携帯電話向けプラットフォームを統合し、共通でオープンなソフトウェアプラットフォームを開発すると発表した。さらにLGやサムスン、AT&Tなども参画し、非営利団体「Symbian Foundation」を設立する。
発表によれば、Symbian OSに加えて、ドコモやノキア、ソニー・エリクソン、モトローラの4社は、Symbian OSとS60、UIQ、MOAP(S)の資産をSymbian Foundationに提供する予定となっている。加盟各社のソフトウェアを元に、共通かつオープンなソフトウェアプラットフォームや、共通のユーザーインターフェイスフレームワークがSymbian Foundationより提供される。加盟企業は、使用料不要で全てのソフトウェアを使用できる。
また、Symbian Foundationの設立に向けて、ノキアは英Symbian社の全株式を取得し、買収完了を経て、2009年上半期からSymbian Foundationは団体としての活動を開始していく。設立時のメンバーとしては、ドコモやノキア、ソニー・エリクソン、モトローラのほか、AT&T、LGエレクトロニクス、サムスン、STマイクロエレクトロニクス、テキサス・インスツルメンツ、ボーダフォンとなる。Symbian FoundationのWebサイトでは、同団体のエコシステムに賛同する企業として、フリースケール、ブロードコムなども紹介されている。富士通では、サポートメンバーとして同団体に参画することを発表している。
設立時点で、複数のコンポーネントがオープンソースとして提供され、その後2年間で、携帯向けソフトウェアプラットフォームのライセンス条件「Eclipse Public License(EPL) 1.0」として提供していく。今後共通化する部分を検討していき、メーカーによっては独自の部分を残していく形になるという。
今後のスケジュールについて、ドコモでは「加盟企業の中には、2009年中に今回の共通プラットフォームを採用する端末を出すという意向を示しているところもあるが、ドコモでの展開はまだ決まっていない。ドコモとしては富士通と共同で開発したMOAP(S)のうち、ドコモ側が保有する資産を提供する。富士通が保有する資産の提供は今後検討される予定」としている。
ソニー・エリクソンでは、「当社からはUIQの資産を提供する。共通プラットフォームの利用については、今後検討する。日本市場に対しては、今のところ計画はない」としている。
関連情報
■URL
Symbian Foundation
http://www.symbianfoundation.org/
NTTドコモ ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/080624_01.html
ソニー・エリクソン プレスリリース
http://www.sonyericsson.co.jp/company/press/20080624_press.html
ノキア プレスリリース(英文)
http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1230416
ノキア プレスリリース(シンビアン買収について、英文)
http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1230415
モトローラ プレスリリース(英文)
http://www.motorola.com/mediacenter/news/detail.jsp?globalObjectId=9847_9776_23&pageLocaleId=2026
富士通 プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/06/24.html
( 関口 聖 )
2008/06/24 20:31
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