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公開鍵暗号の安全性の根拠となる計算で世界記録更新


 情報通信研究機構(NICT)は23日、公立はこだて未来大学との共同研究として、「有限体上の離散対数問題」について、これまでの世界記録を上回る676ビット長(10進数で204桁)の計算を行い、解読に必要なコンピューターの能力評価に成功したと発表した。

 研究では、公開鍵暗号で安全性の根拠となる数学的な問題のうち、有限体上の離散対数問題で、676ビット長の計算に挑戦。18台のコンピューター(Xeon 96コア分)を用いることで、約33日間で解を求めることに成功した。従来の記録である、2005年のフランス国防省とレンヌ数学研究所のグループによる計算(613ビット)を上回り、現実的な計算機環境と処理時間で計算できることを実証したとしている。

 NICTでは、今回の成果は、現在広く利用されている1024ビット長の暗号が直ちに安全でなくなったことを示すわけではないものの、今後のコンピューターの処理能力向上によって、1024ビット長の暗号技術の安全性が2020年までに危うくなるという将来予測を裏付けるものだと説明。成果を公開鍵暗号の国際会議「PKC2010」で発表するほか、電子政府推奨暗号の安全性の評価・監視などを行うプロジェクト「CRYPTREC」のシンポジウムでも紹介するとしている。


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(三柳 英樹)

2010/2/23 20:17