RealNetworksがDVD複製ソフトの販売終了、米国映画協会と和解で


映画業界との訴訟の経緯をまとめた「RealDVD」のサイト

 米RealNetworksは3日、同社のDVD複製ソフト「RealDVD」の機能がデジタルミレニアム著作権法(DMCA)に違反するとして訴訟を起こされていた件で、米国映画協会(MPAA)に450万ドルを支払うことで和解したと発表した。「RealDVD」は販売終了となる。

 「RealDVD」は、DVDのコピーをPC内に作成し、DVDを挿入せずに視聴できるようにするソフト。MPAAや米メディア大手のViacomなどは、DVDの著作権保護技術を回避する機能がDMCAに違反するとして、RealNetworksを相手取り訴訟を起こしていた。

 今回の和解でRealNetworksは、「RealDVD」の販売仮差し止めを命令した連邦地方裁判所への上訴を取り下げるとともに、MPAAに所属するハリウッドメジャー6社に対して、訴訟の費用および経費として450万ドルを支払うことに同意した。

 MPAAなどは、「RealDVD」に加えて、「CSS」「ARccOS」「RipGuard」で保護された著作物を複製するいかなる技術をRealNetworksがサポートすることを禁止する終局的差し止め命令に同意した。

 なお、RealNetworkは、DVDの表紙や映画情報を配信するメタデータサービスを「RealDVD」ユーザー約2700人に提供していたが、これも終了する予定。「RealDVD」の購入者に対しては返金するとしている。


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(増田 覚)

2010/3/4 17:42