radiko、開始1週間で523万ストリーム。12日にはガジェット公開


 在京および在阪の民放ラジオ13局と電通が共同設立した「IPサイマルラジオ協議会」は7日、地上波ラジオ放送をインターネットで同時配信する「radiko.jp」の実用化試験配信状況を公表した。

 それによれば、3月15日から21日までの1週間で、総ストリーム数は523万、Webページのアクセス数は約4710万ページビュー(PV)に上ったという。IPサイマルラジオ協議会では、予想をはるかに超える結果となり、サービス開始当初はWebページにつながりにくい状況となったと説明。このため、システムを急遽増強して視聴環境を改善させるとともに、今後はより安定したサービスの提供に努めるとしている。

 聴取者の反応に関しては、聴取環境が良くない環境の聴取者からは雑音のない高音質のラジオ番組を聴ける点に評価が集まっているという。また、これまでラジオの聴取習慣のない聴取者からは「聴いてみたらおもしろい」や「新しい楽しみが増えました」との声が寄せられているとした。このほか、過去に熱心なラジオファンだった人から、「久しぶりにラジオに戻ってきた」との声も寄せられているという。

 時間帯別の聴取状況は、具体的な数値は非公表ではあるものの、夕方から深夜にかけて聴取者が増加する傾向にあり、通常のラジオ放送とは異なる聴取傾向が見られるという。協議会では、PCがラジオ受信機となったことで、「新たな聴取シーンを生み出し、より広い聴取者を獲得していると思われる」と推察した。

 また、サービスに対する要望としては、スマートフォンへの対応、オンエア楽曲の表示といったサービス拡充に関する意見が寄せられているという。こうした声を受けて、4月12日にはWebブラウザーを起動することなく聴取できる「radikoガジェット」を公開する予定だ。具体的な動作環境はガジェット公開時に公表する。

 このほか、スマートフォン対応やインターネットの特性を活かした新たな放送連動サービスも検討する方針だ。


関連情報


(村松 健至)

2010/4/7 17:27