首都大学東京、「ドブス写真集」動画投稿の学生2人を退学処分


 首都大学東京は24日、YouTubeに人権を侵害する不適切な内容の動画を投稿したとして、動画を作成した学生2人を退学、動画に音楽を提供した大学院生1人を停学1カ月の懲戒処分を行ったと発表した。

 この問題は、首都大学の学生が「ドブス写真集を作るその過程」と題して、一般の女性に対して写真撮影を迫る過程の動画をYouTubeに投稿したもの。

 首都大学東京では、動画を作成したシステムデザイン学部インダストリアルアートコース4年の男性2人に対し、「映像作品を完成するという名の下に、被写体となった方々に対し公然と人権侵害をしたこと」「映像を作品として公開することにより、被写体となった方々の精神的苦痛を増大させたこと」「首都大学東京の社会的信用を失墜させたこと」の3点を理由として、退学処分とした。

 また、システムデザイン研究科インダストリアルアート学域博士前期課程の男性1人については、不適切な内容の映像であると認識しながら音楽を提供したが、映像に積極的に関与したわけではないとの判断に立ち、1カ月の停学処分とした。

 首都大学東京では、「この映像は、作成目的・意図の如何を問わず、その内容が、社会通念に照らして、倫理観、人権意識を著しく欠く、極めて悪質なものであります」とする学長コメントを発表。また、当該学生に対して指導的立場にある教員については、この件への関与の有無だけでなく、これまでの教育・研究に関わる指導方針、具体的な教育指導状況の検証など引き続き徹底的な調査を行っており、今後厳正に対処していくとしている。


関連情報

(三柳 英樹)

2010/6/24 18:03