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日本の電子書籍市場、2009年は574億円〜89%がケータイ向け


 株式会社インプレスR&Dは、電子書籍に関する市場規模をまとめた調査結果を公表した。それによれば、日本の2009年度の市場規模は574億円と推計され、2008年度の464億円と比較して23.7%増加した。

 成長率は2006年度から2007年度の195%、2007年度から2008年度の131%と比べると鈍化しているが、市場規模は依然として成長を続けている。市場の牽引役はコミックを中心としたケータイ向け市場で、2009年度は513億円と、電子書籍市場の89%を占めた。

 ケータイ向け市場拡大の要因については、タイトル数の増加、大手コンテンツプロバイダーの参入など公式サイトの増加、特集や一部無料など公式サイトのキャンペーン強化による新規ユーザーの獲得や既存ユーザーの継続的な購入の促進などが考えられるという。

 PC向け市場は55億円で前年比11%減。また、2009年度から調査対象とした、新たなプラットフォーム向け市場は約6億円。現状ではiPhoneを中心としたスマートフォン向けの電子書籍アプリにほぼ限定され、市場の本格的な立ち上がりはこれからだとしている。

 新たなプラットフォーム向け市場には、スマートフォン向けマーケットプレイスの電子書籍カテゴリーのアプリ、スマートフォンやタブレットPCなどのビューワーアプリ経由で購入する電子書籍、iBookstoreやKindle Storeから購入する電子書籍などが含まれる。

電子書籍の市場規模の推移(2002年度〜2009年度)

 2010年度以降の電子書籍市場については、ケータイ向け市場の拡大が頭打ちになる一方で、新たなプラットフォーム向け市場が急速に立ち上がると予測。その結果、2014年度における電子書籍の市場規模は、2009年度の約2.3倍の1300億円程度に拡大するとみている。

 新たなプラットフォーム向け市場に関しては、今後2〜3年の間にコンテンツの充実や環境整備が整い、2012年度以降に本格的な拡大期に入ると予測。2014年度にはケータイ向け電子書籍市場に追いつくとしている。

 今回の調査は、通信事業者や出版社、取次、ポータルサイト、コンテンツプロバイダーなど主要な電子書籍関連事業者へのヒアリングやアンケート、ユーザーへのアンケートなどをとりまとめたもの。

 インプレスR&Dでは調査結果の詳細を「電子書籍ビジネス調査報告書」(全3巻)シリーズとして7月27日に発売する。価格は各巻いずれもCD(PDF)版が6万900円、CD(PDF)+冊子版が7万1400円。7日に予約受け付けを開始した。


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(増田 覚)

2010/7/7 15:42